暗黒星雲賞

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暗黒星雲賞（あんこくせいうんしょう）は各年次の日本SF大会において参加者の投票によって選ばれる賞である。

本賞は暗黒星雲賞実行委員会というサークルが行っている自主企画であり、実態として公認企画のように捉えられているが、年次の日本SF大会実行委員会とは関連が無い。

暗黒星雲賞の規約によれば「本賞は日本SF大会参加者の投票により、対象が優秀であるかどうかは関係なく、賞を与えたくなったものに与え、SF大会を盛り上げることを目的とする」とある。

部門は、2005年7月現在以下の5部門であるが、各大会の特徴に合わせて暗黒星雲賞実行委員長の一存で部門が増減される。

企画部門
ゲスト部門
コスチューム部門
自由部門
幸運部門

基本的にはSF大会参加者の受けをとったものや目立ったもの、インパクトのあったもの、好感を持たれたものに与えられることが多い。例えばSF大会開会式の壇上、すなわちSF大会全参加者の前で婚約者にプロポーズを行なった人物が受賞したことがある（このカップルは無事結婚したとのことである）。また、会場となったホテルや旅館の対応や食事の質が良かった場合、そのホテルや旅館の支配人や女将が受賞することもある。その他、予期せぬ突発的事項が発生した場合においては、その突発的事項が受賞することもある（会期中に豪雨が降ったSF大会において「雨」が受賞したことがある）。
しかしその一方であまりにも惨いことや酷いことがあるとその事自体が票を集め、受賞することもある（大会運営の手際が悪く、参加者に混乱をもたらしたSF大会実行委員会が受賞したことさえある）。また、組織票等が容認されているが、組織票等での授賞の場合は賞状にその旨が明記される。
すなわち、SF大会の影のアンケート的存在を担う賞とも言うことができよう。なお、上記5部門のうち幸運部門については、暗黒星雲賞の投票者のなかから抽選で選ばれる(全有効票を発表会の壇上で無作為に抽出する方式で決定される)。
前述の通り、暗黒星雲賞は組織票等が容認されている。このため、規約で1人のSF大会参加者は1部門につき1票しか投票できないと規定されている（つまり、1人のSF大会参加者はその大会における部門の数だけ投票権があることになる）。投票用紙には氏名と参加者登録ナンバーを記入する必要があり、無記名のものは無効票とされる。

受賞者には賞状と副賞が贈呈される。副賞の選定についても、暗黒星雲賞実行委員長の一存で行われる。
副賞は規約で「何か変なもの」とされている。例えば、SF大会が名古屋で開催された時は「食品サンプルのエビフライが吊られたネックレス」、横浜で開催された時は童謡「赤い靴」にちなみ「女児用の赤い靴」であった。