旧石器時代
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| 完新世 |
旧石器時代（きゅうせっきじだい、PaleolithicまたはPalaeolithic）とは、ホモ・ハビリスなどヒト科による石器の使用が始まった時代で、石器時代の初期・前期にあたる。年代的には200万年前に始まる。旧石器時代は石器の出現から農耕の開始までの時代（完新世）をさす。区分法により、前期／中期／後期に分類される。 日本における旧石器時代は、後期については、北海道から九州にかけて5000カ所を超える遺跡が確認されるが、前期／中期については、現在確実な遺跡は存在しない（日本の旧石器時代)。 旧石器時代の語源はギリシャ語でπαλαιός （Paleo, 古い）＋ λίθος（lithos, 石）である。
目次 |
[編集] 食糧
旧石器時代の人類の態様は地域によって多様であるが、一般的には狩猟・採集によって食糧を得、気象などの諸現象と関連づけて神話を有していた。旧石器時代の社会は、群れまたは社会ごとに指導者が存在した。男性・女性はおおむね平等で、男性は狩猟・女性は漁労および育児を事としていたが、この役割はしばしば共有されており、明確な分業はされていなかったと考えられている。当時の人糞の化石から、旧石器時代の人類はハーブなど植物に関する知識が豊富で、健康的な食餌が実現されていた。
[編集] 道具
当時の石器は、石や動物の骨を打ち欠いて作られた鋭利なナイフ、鏃、槍、ハンドアックスなど、多岐にわたるものがつくられた。また、木をくりぬいてカヤックやカヌーも作って水上移動をしていた。さらにシアン化水素やヘビの毒、アルカロイドなど毒物の扱いにも長けていた。食糧が腐らないよう、乾かしたり低温保存させたりということも知っていた。
 スクレイパーとよばれる剥片石器 |
 後期旧石器時代に作られた釣り針。材質は動物の骨 |
[編集] 文化
自然信仰と呪術が広く行われたが、晩期旧石器時代のヨーロッパでは35,000年前に最初の芸術が生まれた。絵画だけでなく塗装・彫刻も始まった。動物や女性などの彫刻が見つかっているが、その技術はきわめて高いとされる。芸術は信仰・呪術と緊密に結びついていた。
[編集] 時代区分
通常、旧石器時代は以下の3つに区分される。
- 前期旧石器時代（Lower Paleolithic、250万年前〜12万年前）
- ハンドアックスがひろく用いられた時代。この時代の人類はホモ・ハビリスおよびホモ・エレクトスが主流であった。
- 中期旧石器時代（Middle Paleolithic、30万年前〜3万年前）
- 剥片石器が出現した時代。ネアンデルタール人が広がった。
- 後期旧石器時代（Upper Paleolithic、3万年前〜1万年前）
- 石器が急速に高度化、多様化した時代。このような技術革新の原動力を言語に求める説もある。クロマニヨン人(ホモ・サピエンス)が主流となり、他の化石人類は急速に姿を消した。
