文字多重放送
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文字多重放送(もじたじゅうほうそう)とは、ラジオまたはテレビ放送にて、放送信号に文字コードや図形情報や番組そのほかの情報を多重(重畳)する放送である。
ラジオ放送では、割り当てられたチャンネル内の空き周波数、ステレオ放送に用いる副搬送波の高域に、テレビ放送では、垂直同期と有効映像範囲の間に残されている余白の走査線に、デジタル化した情報を重畳している。
ただし、地方局でキー局製作の字幕放送付加番組を、時差ネットで放送する場合、設備の都合により字幕放送に対応できないこともある。(NHKについては一部地域がローカル放送のために時差放送となる字幕放送の番組はすべて対応している。)
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[編集] 関連用語
- 文字放送 : 文字多重放送のうち、画面全体に文字や簡易図形を表示するもののことを指すことが多い。また、文字多重放送全体を指すこともあるし、そもそも文字情報を送信するサービスなら放送に限らず用いられることもある。
- 字幕放送: 文字多重放送のうち、主たるテレビ画面の音声情報を表記するために使われるものを指すことが多い。「クローズドキャプション (CC)」ともいう。テレビの放送ではNHK・民放各局(一部の独立UHF局をのぞく)で実施。NHKは1985年に総合テレビ、1997年に衛星第2テレビ、1999年に教育テレビ、2000年にデジタル衛星第2テレビとデジタル衛星ハイビジョン(本放送開始同時)、2003年にデジタル総合テレビとデジタル教育テレビ(本放送開始同時)で実施。民放は1985年に東京・大阪中心に開始。当初は実施局は少なかったが、放送法の改正による規制緩和で1997年秋以降に全国ほぼすべての民放局で順次開始した(北海道の民放各局では音声多重放送は中継回線の設備や使用料の問題で道央圏以外では行われていないのに対して字幕放送は映像回線にのせて送られ中継回線使用料は現状のまま維持できることから北海道内全域で受信可能である)。民放BSデジタル局ではBS-iとBSジャパンが2000年の開局当初から開始し、BS日テレ・BS朝日・BSフジも翌年以降開始した。しかし、BS日テレ、BS朝日、BS-iは現在のところ字幕放送番組は1~2番組のみである。SKY PerfecTV!110では一切行われていない。なお、字幕放送のついている民放の番組ではCM中は表示されていない。
- 字幕放送(アナログ)はチャンネル番号999#で行われる。文字放送対応チューナーで999#を入力するか、字幕ボタンを押せば番組と連動した字幕放送が見ることが出来る。なお、生放送番組などではリアルタイム字幕放送(画面表示までには若干のタイムラグが発生する)が行われている。アナログ放送では対応するテレビが少なかったが、デジタル放送では全ての受信機に標準搭載されており、今後広く普及すると思われる。また、ワンセグ放送でもauとソフトバンクの機種は対応している。
- 多くの番組は字幕のバックは灰色で、画面に透かす形で文字情報を入れているが、NHKの一部番組=特にドラマやバラエティーなど=と、リアルタイム字幕放送では、バックを黒色(画面透かしなし)にするものも増えてきている。
- テレテキスト : 文字多重放送の英名。一般にはテレビ放送に多重される文字多重放送のことを指す。日本では「文字放送」と同義語として使われるが、ヨーロッパでは「文字多重放送」と同義語として使われることが多い。ただ近年は地上波デジタル放送が始まり、それに対応するデータ放送への移行などから、字幕放送以外の文字独立放送が廃止される傾向にある。
- クローズドキャプション: 字幕放送のこと。狭義には北米で行われている字幕放送を指す。
- 見えるラジオ : FM文字多重放送の愛称で、TFMをはじめ、JFN系列のラジオ局が用いている。わかりやすい愛称のため、FM文字多重放送一般を指す言葉としても用いられている。他にJ-WAVEは「アラジン」という呼称を用いている。また一部のコミュニティーFM放送でも実施している。NHKは1996年に全国8つの基幹局(関東、東海、近畿)で開始したが、ワンセグで情報が得られるようになったことと、受信料収入減少による経費削減で2007年3月末に終了する事が決定したため、他の地域では実現しないまま終了を迎えることなった(但し、Eスポ発生時は実施されなかった地域でも受信できる場合があった)。なお、FM文字多重放送対応のラジオはインターネットオークション・中古販売を除いて現在入手困難で、現状でFM文字多重放送を楽しめるのは、FM文字多重放送を使い渋滞情報などを受信できるVICS対応のカーナビだけとなっている。
- ※FM802は「Watch-Me」という名称でFM文字多重放送を放送してきたが2004年4月末に終了。
- ※新潟県中越地震で被害を受けた市町村向けに、新潟県ではFM文字多重対応ラジオの貸し出しを行っている。参考リンク
- ※鉄道車両には、見えるラジオを受信して文字ニュースを車内案内表示機で流すものがある(阪急8300系の一部等)
[編集] 現在使用中の「字幕放送」テロップ
- NHK-2003年4月頃~ アナログ・デジタル放送共通で「字幕放送」(その下に下線が入る 画面右上に表示 地上デジタル放送も同様だが4:3の映像の収まる範囲内で表示されているため少し中央よりである)それ以前は地上・BSアナログ放送は「文字放送・字幕」でBSデジタル放送は「●字幕●」と画面右下に表示していた
- 日本テレビ-2004年2月29日~ 字幕放送(ネット送出・ローカル送出ともに)(黒文字表示に白い縁取り〈ハイビジョン制作のマークでも同じ黒文字表示に白い縁取りである〉、かつてはこれと同じ書体で「文字放送・字幕」だったが各系列局でそれぞれ異なっていた)よみうりテレビと中京テレビも同様のデザインである。表示位置は通常は画面左下だが番組によっては左上や右上に表示することもある。NNN夜のニュースでは若干小さめ。かつて中京テレビなどの一部の局でテープの絵のリール部分に”字 幕”の文字を入れていたものを表示していた。
- TBS-1994年10月3日~ 四角枠に字幕(ネット送出・ローカル送出ともに画面右上に表示)2005年2月より若干表示フォントが変更された(サイズが小さめになった)。BS-i、BS日テレも同様のデザインである。なお、CBC発の番組では四角枠の中が灰色である。
- フジテレビ-1994年10月3日~ 長方形枠に字幕放送(ネット送出・ローカル送出ともに)(表示位置はほとんどが画面右上だが番組によっては右下に表示することもある。)かつては■の中に「字」に文字放送(~1994年9月頃)関西テレビ制作番組もほぼ同様。BSフジは字幕放送マークの表示はない。
- テレビ朝日-2004年2月9日~(ひよこの絵入で「字幕」のみのもの(白文字のみ 同様にBS朝日ではデータ放送、双方向番組で表示。嘗ては四角枠に「文字放送・字幕」で民教協の番組及びABCとメ~テレ制作のネット送出・ローカル送出ではでは現在もこのデサインが使われている)(ネット送出・ローカル送出ともに)(通常は画面右上に表示だが、系列局によっては左上や右下に表示する場合がある。)ただし、全国放送の字幕放送番組でも番組によっては各局ローカル別で表示するか表示されないことがある(表示されていない場合でも新聞などのテレビ欄に字幕放送の示すマークがついている番組は受信可能)。また、これと同じ書体として「ハイビジョン制作」のマークも表示。(通常提供クレジットテロップの表示はフェードインアウトだが、「字幕」の表示だけはカットインアウトである。ただし、「ハイビジョン制作」と「字幕」マークの同時表示の場合はフェードインアウトである)。BS朝日では「この番組は字幕放送を行っています リモコンのボタンで操作してください」という旨の断り書きを表示。
- テレビ東京-1985年12月12日?~ 正方形四角枠に字幕放送(ローカル送出〈これは同時ネット局でも字幕放送が行われていない中部・近畿地方の一部の独立UHF局に配慮し、字幕放送マークのネット送出は行われていないため〉であるがTXN地上波系列各局、BSジャパンもデザインはまったく同じである。BSジャパンではサイズは若干大きめである。なお、2006年9月以降、一部のネット送出番組でテレビ東京から表示される字幕放送マークがネットを受ける側のTXN系列局および独立UHF局でも関東エリアで表示されているのと同じものが流れるようになった。)表示位置は番組によりアナログ放送・デジタル放送で異なる(画面・左上・右上・右下のいずれか)。
※民放各局の「字幕放送」テロップは一部の番組を除いて提供クレジット用のものを使って表示されている。
※番組によっては最初の冒頭だけでなく本編の途中にも再度表示されることもある。
※日本テレビとテレビ朝日(一部の番組のみ)は字幕放送マークの上に、TBSとフジテレビは字幕放送マークの下にそれぞれハイビジョン制作のマークも一部番組を除き一緒に表示されている
[編集] 字幕放送を実施している番組
字幕放送を実施している番組については字幕放送番組一覧を参照
[編集] 外部リンク
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