排気再循環
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排気ガス再循環（はいきガスさいじゅんかん：EGR:Exhaust Gas Recirculation）とは、内燃機関において燃焼後の排気ガスの一部を再度吸気させる技術（手法あるいは方法）であり、排気ガス規制への対応や部分負荷時の燃費低減を目的とする。
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[編集] 概要
内燃機関において燃焼後の排気ガス中には酸素は含まれていないか、もしくは希薄な状態にある。この排気を吸気と混ぜると酸素濃度が低下する。このことにより；
- 大気より酸素濃度が低い状態での燃焼により、その燃焼温度が低下する。これにより窒素酸化物（NOx）の発生が抑制される。
- 部分負荷においてシリンダ内に非EGR時と同一の酸素量を供給する（同一出力を得る）ために必要なスロットル開度が大きくなり、その結果、吸気時のポンピング損失が少なくなることで燃料消費率が向上する。つまり、ピストン1ストローク当たりの吸入酸素量が減少することで、あたかも小排気量のエンジンのアクセルを踏み込んで走行するのと同等の効果が得られる。
[編集] 歴史
EGR技術は当初（三元触媒が実用化される以前）、ガソリン機関において酸化触媒では浄化できないNOxの低減対策として導入されたが、還流量や燃料噴射量を精密に制御できない場合にはむしろ燃費が悪化する結果を生んだ。しかし制御技術が向上し、また三元触媒が実用化された現在では、主として燃費向上目的で用いられている。
原理上スロットルバルブを持たないディーゼル機関においては現在でもNOx低減目的でのEGRが行われている。
[編集] 技術
実際の排気ガス還流は、専用のバルブによる場合と、エンジンの排気バルブの開いているタイミングを変化させて、排気ガスをもう一度吸引する方法等がある。
理論上はEGR量を変えていけばガソリン機関のスロットルバルブ廃止も可能であるが、アイドリングの制御その他の理由により実用化はされていない。大量のEGRは燃焼を不安定にしやすく、
- ガソリン機関では点火が困難になる
- ディーゼル機関では排気に黒煙が発生する
等の課題が残っている。これに対してメーカー各社では様々な方策による克服努力がなされている（例えば、マツダのダイリューテッドバーン、ホンダ・フィットのツインスパーク/i-DSIなど）。
[編集] 関連項目
- クールドEGR
[編集] 外部リンク
- ホンダFit(本田技研工業Fact Book)
