戸沢盛安
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戸沢 盛安（とざわ もりやす、1566年（永禄9年） - 1590年（天正18年））は戸沢氏十八代当主。父は十七代当主戸沢道盛、弟（養子）戸沢光盛。子に二〇代当主戸沢政盛。
1578年、病弱な兄戸沢盛重にかわって、13歳の若さで家督を相続する。智勇に優れた名将で、『鬼九郎』或いは『夜叉九郎』の異名を取り、その武勇を恐れられたという。現に、戦いで盛安は総大将ながら常に陣頭に立って、単騎で敵勢の中に突っ込むという荒武者であった。しかし捕虜の兵士は斬らずに逃がしたといい、優しい側面もあった。
この頃の戸沢氏は七代当主道盛からの家臣団の掌握、領国経営の安定化も実り、8代盛安は隣国の大大名・南部氏の影響から脱するために勢力拡大に奔走した。1582年には安東氏を破り、さらに小野寺氏も破って、現在の秋田県の角館地方を中心に確固たる勢力基盤を築き上げた。さらに、1579年には織田信長に鷹と名馬を送って誼を通じ、1590年の豊臣秀吉の小田原征伐にわずか九騎ながらも参陣して、所領を安堵されるという優秀な外交能力で戸沢氏の最盛期と安泰をもたらした。しかし、盛安は小田原征伐に参陣中に病死した。
嫡男政盛は4歳だったため、弟の光盛に家督を譲ることを秀吉に託したという。しかしその弟光盛も朝鮮出兵後、17歳で病死することとなる。
