川口知哉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

川口知哉（かわぐちともや、1979年 8月25日 - ）は、京都府城陽市生まれの元プロ野球選手（投手）。身長184cm、体重86kg、血液型AB型。左投げ左打ち。

[編集] 来歴・人物

平安高等学校出身。1997年、高校3年時に春の選抜大会と夏の甲子園大会に、エースピッチャー兼4番打者として出場。春はベスト8に進出、夏は決勝で強打者の中谷仁（阪神タイガース－東北楽天イーグルス）ら率いる智弁和歌山に惜しくも3-6で敗れたが、同校を見事に準優勝へと導いた。当時西のドクターKと呼ばれ、また、甲子園未出場ながら東のドクターKとして一部では有名な選手であった井川慶(元阪神)、能見篤史(阪神)と並んで「高校生左腕三羽ガラス」と呼ばれた。その年のドラフト会議では、オリックス・ブルーウェーブ、近鉄バファローズ、ヤクルトスワローズ、横浜ベイスターズの4球団から1位指名を受け、抽選の結果、希望通りオリックスへ入団した（外れ1位として、近鉄は真木将樹、ヤクルトは三上真司、横浜は谷口邦幸を指名。）。

しかし、プロ野球ではフォームを崩してしまい、極度の制球難に陥ってしまう。2004年オリックスを自由契約になりトライアウト受験も不合格となり現役を退いた。

又、彼のインタビューでのビッグマウスぶりは有名であった。特に1997年夏の甲子園大会2回戦で後の阪神のリリーフエース藤川球児がいた高知商戦で完封勝利後、次の試合で「完全試合を達成します!」のインタビューは、高校野球ファンに強烈な印象を残した。オリックス・ブルーウェーブ入団直後の春キャンプでもビックマウスは健在で「新人王をとります」「20勝はしたい」など景気のいい言葉で夜のスポーツニュースを賑わせていたが、最多連続四死球の日本記録を作るなどノーコンぶりが露呈しマスコミでの露出が減っていくと、次第にビックマウスは影を潜めていった。引退間際にTBSのプロ野球の戦力外選手にスポットライトを当てたドキュメンタリーで元同僚の嘉勢敏弘とともにトライアウトに挑んだ姿が紹介されていたが、往時の横柄な態度はなく野球に対してとても真摯で謙虚な姿を見せていた。(トライアウトの結果は不合格でどこからも声はかからなかったが、妻子とともに妻の実家で人生の再スタートを誓うシーンで番組は終わっている。)

引退の前年に平安高の一期下の歯科技工士の女性と結婚、引退直後に生まれた子一人がある。引退後は府内で住宅の外装関係の職種に就業、その傍ら少年野球などアマチュア野球の指導にも参加。

[編集] 略歴

1999年 10月11日の千葉ロッテマリーンズ戦（グリーンスタジアム神戸）でプロ入り初登板。
2000年の紅白戦で1イニング64球を記録。
2001年 8月4日のウエスタン・リーグの広島東洋カープ戦で1試合6暴投のリーグ新記録、8月29日の同リーグの阪神タイガース戦では1試合15四球、さらに7連続四球のリーグ記録を作った。さらにこの試合で3暴投を記録し、リーグ新記録のシーズン14暴投となった。
2002年 9月27日のロッテ戦で初先発するも、敗戦投手。