宮崎空港線

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この項目では九州旅客鉄道の鉄道路線である宮崎空港線について説明しています。宮崎県道の宮崎空港線については宮崎県道52号宮崎空港線をご覧ください。

宮崎空港線(宮崎空港駅にて撮影)

宮崎空港線（みやざきくうこうせん）は、宮崎県宮崎市の田吉駅から宮崎空港駅とを結ぶ九州旅客鉄道（JR九州）の鉄道路線（幹線）。

宮崎空港へのアクセス路線として建設された。日南線・日豊本線からの列車が乗り入れる。普通運賃に加えて、加算運賃120円が必要となる。

日豊本線の宮崎～南宮崎間、日南線の南宮崎～田吉間を含めた宮崎～宮崎空港間に空港線の愛称が付けられている。

[編集] 路線データ

管轄（事業種別）：九州旅客鉄道（第一種鉄道事業者）
路線距離（営業キロ）：1.4km
軌間：1067mm
駅数：2駅（起点駅である田吉駅を含む）
複線区間：なし（全線単線）
電化区間：全線（交流20,000V・60Hz）
閉塞方式：自動閉塞式

[編集] 運行形態

全ての列車が日南線を経て南宮崎・宮崎まで運転され、主に特急列車が日豊本線延岡・大分方面へ直通している。普通列車にも延岡方面まで直通するものがある。

[編集] 特急

延岡・大分方面の特急列車は基本的に当路線宮崎空港駅を発着している。そのため、大分県方面のアクセスも良い。宮崎発着の列車が、その延長上にある当路線宮崎空港駅をターミナルとした形である。当路線内では需要に斑があり、ピーク期は8月中旬及び年末年始の帰省シーズンである一方、閑散期ではかなりの空席のまま乗り入れることがある。当路線宮崎空港発着の特急列車は、別府駅にて小倉・博多方面の特急列車ソニックに同一ホームで乗り換えができるよう設定されている。一部小倉、博多まで直通する列車がある。

なお都城・鹿児島方面からの特急列車乗り入れは無い。

にちりん（8.5往復）
- 宮崎空港～南宮崎～宮崎～延岡～大分～別府（～小倉）
にちりんシーガイア（1往復）
- 宮崎空港～南宮崎～宮崎～延岡～大分～別府～小倉～博多
ドリームにちりん（1本）※博多方面行きは南宮崎始発のため、乗り入れない。
- 宮崎空港←南宮崎←宮崎←延岡←大分←別府←小倉←博多
ひゅうが（延岡行き2本、宮崎空港行き1本）
- 宮崎空港～南宮崎～宮崎～延岡

なお、宮崎空港～南宮崎～宮崎間を普通車自由席に乗車する際特急券は不要である。

特急は田吉駅を通過する。

[編集] ライナー

特急車両を使用した座席定員制の列車も延岡方面の列車が当路線宮崎空港駅を発着する。ライナー運行時間帯は空港発着特急の代替機能で、日豊本線内は主に通勤・通学需要である。

さわやかライナー（宮崎空港行き2本朝運転）、ホームライナー（延岡行き2本夜間運転）
- 宮崎空港～南宮崎～宮崎～延岡

なお、宮崎空港～南宮崎～宮崎間を普通車自由席に乗車する際乗車整理券は不要である。

[編集] 普通

普通列車も田吉駅から日南線（電化区間）を経由し南宮崎駅、さらには日豊本線の宮崎駅、延岡駅まで直通運転する。当路線の開業以来、線内完結の列車は存在していないのである。南宮崎、宮崎まで行く際は、乗車券のみで特急、ライナーの普通車自由席に乗車できるため、普通列車独自に本数を確保する必要は無く、絶対的に多く設定されていない。特急などとの違いは田吉駅に停車することである。ただし、田吉駅で日南線青島・油津方面の気動車列車に接続していない場合がある。また、かつては快速列車が運行されていたが、現在は無い。

延岡直通：延岡行き11本、宮崎空港行き8本
宮崎空港～田吉～南宮崎～宮崎：宮崎行き4本、宮崎空港行き3本
宮崎空港～田吉～南宮崎：南宮崎行き1本、宮崎空港行き7本

※日南線、日豊本線内の運行形態については各項目を参照のこと。

[編集] 運行車両

全区間が電化されているため全列車電車で運用され、開業以来気動車は運用されていなかったが、2006年に臨時列車で特急「はやとの風」用キハ140形が運転された。宮崎地区では初の入線。

特急列車、ライナー
- 485系
- 783系
普通列車
- 475系
- 457系
- 713系
- 817系

[編集] 歴史

高速交通が整備されていない宮崎県北部との連結を高めるために開業した路線とも言える。延岡市に創業地工場群を持つ旭化成は、本社のある大阪、東京との出張が多いが、宮崎～延岡間は当時、鉄道は空港とつながっておらず、また高速道路もなかった（2006年現在東九州自動車道が建設中）。そのため旭化成は自社ヘリポートを用意し、延岡工場と宮崎空港とを結ぶヘリコプター路線を開設した（阪急航空に運航委託）。しかし1990年 9月27日、ヘリコプターが墜落、乗員乗客10名全員が死亡する事故となった。これにより旭化成はヘリコプターでの運行を断念、日豊本線の「高速化」や、空港アクセス路線の開設の気運がにわかに高まった。

1996年 7月18日開業。

[編集] 駅一覧

田吉駅 - 宮崎空港駅

[編集] 接続路線

田吉駅：日南線

[編集] その他

宮崎・南宮崎・宮崎空港相互間は、特急列車に乗車する場合、普通車自由席は乗車券のみで乗車できる特例が設けられている。同様に「ライナー」の普通車も同相互間はライナー券不要。ただし宮崎から券が必要になる為、宮崎空港駅でも券を発売している。
宮崎空港線田吉～宮崎空港間は紀行作家宮脇俊三が亡くなったとき唯一未乗だったJRの路線である。
JR化後にできた（国鉄からの継承でない）JR路線の一つである。
宮崎空港線の営業キロ1.4kmは、かつて国鉄で最も営業キロが短い路線として知られた旧小松島線の営業キロ1.9kmより短く、この路線が現在JRで最も営業キロの短い路線である。宮崎空港線開業前は新湊線（当時全長3.6km、貨物線）、旅客営業をする路線では桜島線（当時全長4.0km）が最短路線であった。
典型的な空港アクセス鉄道であるが、宮崎市中心部へは宮崎交通の路線バスの方が本数が多く、航空便からの乗り継ぎのタイミングが合わなければバスに利用客が流れているものと見られる。中距離輸送では日向市・延岡方面が公共交通では独占状態であるのに対し、都城方面、青島・油津方面は乗換が必要なため競合バスと比べ利便性が劣る。

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