大西一平

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

大西一平（おおにしかずひら、1964年 6月23日 - ）は大阪府大阪市城東区出身の元ラグビー選手。ポジションはHO（フッカー）→FL（フランカー）・No8（ナンバーエイト）。キャップ歴はなし。名前の読みは「かずひら」が正しいが、選手時代のニックネームが「いっぺい」だったため、勘違いして覚えている人も多い。

[編集] 経歴

大阪市立菫（すみれ）中学時代、素質を見込まれ野球からラグビーに転向。その後大阪工業大学高等学校に進学、卒業後1年間ニュージーランドでラグビー修行に出かけ、帰国後明治大学に入学し、「壊し屋」の異名を誇った。そのハードさは部室にパンチングマシーンを持ち込んだというエピソードからも伺える。4年の時主将として伝説の「雪の早明戦」に出場した。卒業後1989年神戸製鋼に入社、同社ラグビー部（現神戸製鋼コベルコスティーラーズ）に入部し大八木淳史、平尾誠二らとともに90年代前半の黄金期に活躍した。1991年から1993年まで主将を務めた。95年引退、プロコーチとなる。2003年日本IBMの監督に就任する。2006年、今季限りで監督を去ることになった。

[編集] 人物

現役時代は「勝つために何をすべきか」という自説の元に最良のプレーを考え、実践する理論派であった。同時に「ラグビーはルールのある格闘技」と位置づけ、勝つために「汚い」プレーをできる選手だった。彼はこれを「グレーゾーン」と呼ぶ。

また「選手を選ぶ基準が決まっていない、監督によって違う」という理由から日本代表に選出されるのを拒否し続けた気骨の人でもある。

その批判精神を今でももっており、特にレフリー批判をよく繰り返しているが、大西自身の無知によるケースがほとんどである(数年前、早明戦のゲスト解説の際にもレフリーが正しい判定をしたのを「今のはミスジャッジ」だとNHKの全国放送で言い放ったことがある。それ以来大西は、一度もNHKに解説で呼ばれたことはない)。

最近の早明戦はじっくり見入ることがなくなったらしい。