合駒
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合駒、合い駒（あいごま）とは、将棋用語の一つで、王手を防ぐための手、またはそれに使われる駒のことを言う。
飛車・角行・香車によって玉から離れたところから王手をかけられた場合、玉と王手をかけた駒の間に駒を置けば、利きを遮り王手を解消することができる。これが合駒である。多くの場合、持ち駒を玉の隣りに打って合駒とする。
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[編集] 合駒の種類
△持ち駒 なし
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| ▲持ち駒 なし 中合いの例 |
- 移動合い
- 持ち駒を打つ代わりに盤上の駒を動かして合駒すること。
- 持ち駒を残す・玉の退路を空けるなどの場合によく利用される。
- 中合い（ちゅうあい）
- 玉から離れたところに合駒すること。以下のような状況で用いられることがある。
- 王手をかけた駒を近づけてかわす。
- 駒を近づけて、その駒に当てて別の合駒をする。
- 他の駒と利きの重なるところ（焦点という）に打ち、他の駒の動きを制限する。
この2つをあわせた移動中合いもあるが、実戦では少ない。
図は、▲2五香の王手に対して▽2三歩と中合いした局面である。これを▲同金や▲同香成では王手にならないし、▲同香不成なら▽1二玉と逃げ出すことができる。
[編集] 詰将棋での合駒
詰将棋でも、時折この合駒を題材とした作品がある。玉方に限定的な合駒をさせ、それを取って持ち駒として利用したり、合駒によって予め逃げ道を塞いでおいてから桂馬などで詰ますなど色々利用できる。
一つの駒に対して何度も合駒する「連合い」や、手順の中に飛角金銀桂香歩の7種類の合駒が登場する「七種合」などと呼ばれる趣向を持った作品も発表されている。
なお、単に取られるだけで最後まで持ち駒として残る合駒（無駄合いと呼ばれる）はしてはいけない。
[編集] 大道詰将棋における合駒
詰将棋の中でも大道詰将棋と呼ばれる分野では玉方の受けに妙手が多いものが多く、変わった合駒が出現する問題も多い。
以下で代表的な大道詰将棋における合駒の例を示す。
- 香歩問題
- 持ち駒に香車と歩を持つ問題。上にある中合いの例の図を基にしている。
- 手順によって香車の王手に対して以下のような合駒がよく出現する。
- 桂馬と金による連続中合い
- 銀の中合い
- 角2枚の連続合い
- 同じ手順を通して別の合駒が出る問題もある。
- 銀問題
- 持ち駒に銀がある問題。
- 打った銀を動かしてあき王手をする手順があるが、合駒をするよりも王手をかけた駒を取ってしまう事の方が多い。
- 金問題
- 持ち駒に金がある問題。
- 多くの問題で序盤16手の攻防が共通しているが、この手順の中に飛車合いと角合いが登場する。
- 双玉問題
- 攻め方にも玉がある問題。
- 逆王手になる合駒が出現して詰みを逃れることがある。逆逆王手となる合駒をして詰ます問題もある。
- 歩問題
- 持ち駒に歩がある問題
- 打ち歩詰めに持ち込むために攻め駒を近づける中合いが登場することがある。
[編集] チェスの合駒とピン
チェスでも、離れた場所からのチェックに対して合駒をすることができる。持ち駒がないため必然的に移動合いとなる。キングの隣以外のマスに動くと単に取られてしまう事が多いので、キングの隣に動かす手が一般的である。
合駒となっている駒は、キングかチェックをかけた駒が移動するまで動くことができない。この状態のことをピンという。
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