友釣り
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友釣り（ともづり）とは、鮎のみに用いられる釣り漁法の一つである。
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[編集] 漁期
鮎が盛んに縄張りを持ち出す5月下旬から産卵直前の11月頃までで7～8月が最盛期になる。
[編集] 漁法
縄張りを持つ鮎特有の釣り方で、掛けバリ等の仕掛けで武装した友鮎（おとりとなる鮎）を縄張りを持つ野鮎の縄張り内に進入させ、友鮎を攻撃してきた野鮎を掛けバリで引っかける釣法。エサや疑似餌を使わないために（ただし、友釣り用のルアーは発売されている）仕掛けや釣法は独特の進化を遂げ、友釣りの技術を競う友釣り大会も盛んでインストラクターやプロのトーナメンターもいる。
[編集] 道具
竿は友釣り専用のものが多数、販売されているが現在の主流はカーボンロッドで、10ｍ前後にもかかわらず、200g前後の軽いものである。勿論、昔は竹竿で1kgを越えるような物しかなかったが、グラスロッド、そしてカーボンロッド、最近はチタン等の超合金の含まれる繊維も利用されて軽量化と強度を補っている。糸はナイロン、PE、フロロカーボンやメタルと呼ばれる金属のものもある。糸の先におとり鮎を固定するための鼻管（ハナカン）と呼ばれる小さな円形のものを付け、さらに掛針とサカ針と呼ばれる針が一体に結ばれたセットをハナカンに付けて使用する。その他、タモと呼ばれる連れた魚をキャッチする網や、京タモと呼ばれるハブタイの網も必需品である。オトリ缶は鮎を生かしておくための必需品で、川に漬けておくが、移動の際はエアポンプも使われる。また川に立ち込んで釣る場合が多いので、石で滑らないように鮎たびと呼ばれるシューズや、ウエットスーツも必要となる。小さな川や立ちこむのが浅い場合はウェーダーと呼ばれる腰までのゴム、あるいはナイロンやゴアテックスなどの長靴（胴付長靴）でも代用できる。
尚、友釣り用の竿は、その長さと軽さを両立させるため、製造に非常に高度な技術を要し、その分値段も高く、さらにメタルライン、鮎タビなども決して安価ではないため、現在ではあらゆる釣りの中でも非常にコストがかかる、道楽的な釣りである。
[編集] 釣り方
[編集] 発祥
[編集] 問題点
1990年代になって、川によっては縄張りを作らず群れたり、縄張りを持っても追わない鮎が増え、問題視されている。原因は放流される琵琶湖産の稚鮎や養蓄された鮎や人工孵化された鮎にあるともいわれたが、よくわかっていない。また冷水病と呼ばれる、放流初期の4－5月の水温が低すぎると死滅したり、大きくならない場合もある。川鵜の繁殖も問題で琵琶湖に注ぐ安曇川では、川鵜の大群が川を占拠するほどの事態となり、稚鮎が食べ尽くされたために、鮎漁が出来なかった年もあるぐらいである。
他方で、縄張りを作っている鮎からどんどんつり上げてしまうために、縄張りを作る性質の弱い個体だけが残っているわけで、このことがアユの性質を変えつつあるのではないか、縄張りを作らない方に変化しつつあるのではないかとの指摘も出ている。自然淘汰の役割をこの釣り方が担ってしまっているのではないかというのである。
[編集] その他
この釣り方はアユ独特のものではあるが、縄張りの防衛行動を利用するものであるため、そのような行動を当ものに対しては応用が可能である。ボウズハゼというハゼはアユと同じく岩の表面の藻類を主食にしているため、アユとは競争関係にあり、友釣りで時に釣れてしまうことがある。これは、アユの縄張り行動が同種間でしか主張されないが、同じ餌を食うボウズハゼに対しても発動することがあるためと言われている。
