公妾
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公妾(こうしょう)は、ヨーロッパ諸国の宮廷で主に近世に採用された歴史的制度。国から正式に認められた妾が、負担の多い后に代わって社交界への出席や国王への性的奉仕を行った。王の愛人(おうのあいじん)とも訳される。
日本のような"借り腹"という概念がなく、伝統的に非嫡出子に相続権を認めなかったヨーロッパでは、例外を除いて、国王と公妾の間に産まれた子は、王位を継承することはなかった。産まれた子の多くは、爵位を得て家臣に列せられたり、良家に嫁がされたりした。
公妾は国王を動かす権力をもつ一方、王の寵愛を失ったり、后やその一族から、また、権力闘争や社会不安に巻き込まれ貴族や民衆の恨みをかうこともあり、常に不安な境遇に置かれていた。
通常、寵愛を受けた国王が死亡すると、新たな国王から年金を支給されて静かに余生を送った。中には殺される者もいたが、許可を得て再婚し幸せに生きる者もあった。
[編集] 有名な公妾の例
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