全日本軟式野球大会

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全日本軟式野球大会（ぜんにっぽんなんしきやきゅうたいかい）は、軟式野球の社会人実力日本一を争う大会として毎年開催されているトーナメントである。

大会は1946年、第1回国民体育大会のプログラムの一環として開催され、第3回大会（1948年）に天皇杯が宮内庁より下賜（寄贈）され、優勝チームに贈呈されるようになった。大会会場は47都道府県持ち回りで開催される。

その後1957年から実力別の大会に一新され、以下のように再編された。

天皇賜杯全日本軟式野球大会（毎年9月　全日本軟式野球連盟加盟のAクラス登録チームが出場）
高松宮賜杯全日本軟式野球大会（1部=毎年10月　全日本軟式野球連盟加盟のBクラス登録チームが出場　2部=9月　同Cクラス登録チームが出場　高松宮賜杯は1959年下賜された）

試合の仕組は全てトーナメント方式で、天皇賜杯は各都道府県（但し一部は複数ブロックの出場枠あり）から55チームが、高松宮賜杯は各地域ブロックごとの代表各クラス32チームずつが出場して争う。

[編集] 延長戦の記録

天皇杯・1983年大会の決勝戦（9月20日・水戸市）でのこと。決勝にコマを進めたのは東京都のライト工業と宮崎県の田中病院の2チーム。

試合は午前8:50から始まったが、0-0のスコアレスで延長戦に突入。その延長戦もなかなか先制点を奪えず0行進が続き、ついに延長戦は30回を越える大台にまで突入する羽目に。そして35回の表に一旦ライト工業が先制点を挙げるが、その裏の田中病院もすぐ同点に追いつき、1-1の同点。その後も追加点が奪えず、ついに延長戦は45回、9イニングの試合に換算して5試合に相当する超ロングゲームとなってしまった。その45回表に1点を挙げて、その裏の攻撃を0に抑えたライト工業が2-1のスコアで優勝した。

試合終了は夕方の17:15。インターバル6分を除いた試合時間は実に8時間19分。この試合に登板した田中病院の池内投手は45イニング・522球、1イニングスの平均に置き換えると11.6球を全て投げきるという離れ業をなした。またこの試合は、前日にプロ野球がなかったこともあり、翌日のスポーツニッポン1面トップで取り上げられるなどマスコミも注目した。

なお、この試合がきっかけで、翌年の軟式ボール変更に繋がった。