児嶋幸吉
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児嶋 幸吉（こじま こうきち安政4年（1857）11月1日 - 昭和4年（1929）12月1日）は実業家。 鳥取ガス株式会社の創業者。鳥取市名誉市民に昭和44年9月24日に選ばれる。鳥取市出身。
明治9年19歳で酒造業を開設、同21年因幡酒造組合を設立し、組合長として業界の指導に当たり、明治23年市会議員に当選して4期11年間市政に参画し、都市計画、発電計画案を作るなど市政の発展と経済の振興に尽力された。明治25年鳥取汽船会社を設立して阪神地方へ農産物の移出を行う。大正7年鳥取ガス株式会社を設立して市民にガスを供給するなど各種会社を設立したほか、大正14年鳥取商業会議所を設立して初代会頭に就任するなどその進取積極な開拓精神により鳥取市の産業の発展に貢献した。
[編集] 年譜
- 安政四年（一八五七）
- 十一月一日、鳥取城下・新品治町の綿商・梶田吉三郎の二男として生まれる
- 生後まもなくそば屋を営む児嶋屋･児嶋平次郎の養子となる
- 明治八年（一八七五）18歳
- 独立して酒造業を始める
- 明治十年（一八七七）20歳
- （三月）児嶋の家督を継ぐ
- 明治十六年（一八八三）26歳
- 吉村為吉の協力で帆船を入手、博多・堺へ乗り出す
- 明治十七年（一八八四）27歳
- 北海道（釧路）視察、移住について養父の反対あり、断念
- 明治二十一年（一八八八）31歳
- （十一月）薮片原町に鳥取精穀会社設立。山陰地方で初、蒸気機関を導入
- この年、因幡酒造組合を結成、組合長に選任
- 明治二十二年（一八八九）32歳
- 鳥取市制のあと、市会議員に選ばれる（これ以降、明治二十六年、二十八年、大正八年と四回市議を務める）
- 明治二十三年（一八九〇）33歳
- （五月）第三回内国勧業博にて電気を知る
- 明治二十四年（一八九一）34歳
- 発電機を備え市内で点灯
- 明治二十五年（一八九二）35歳
- （六月）鳥取汽船会社設立
- 明治二十六年（一八九三）36歳
- （六月）鳥取酒造合資会社設立
- 明治二十七年（一八九四）37歳
- （十二月）鳥取倉庫株式会社設立。この年、鳥取電灯会社設立を計画、市長と電気市営を検討
- 明治二十八年（一八九五）38歳
- （六月？）米相場で大損失
- 明治二十九年（一八九六）39歳
- 台湾にわたる
- 台北にてラムネの製造などの事業展開
- 明治三十一年（一八九八）41歳
- 因幡酒造組合から表彰される
- 明治三十八年（一九〇五）48歳
- 大連に進出、日用雑貨を扱う。製氷事業へ伸展
- 明治四十四年（一九一一）54歳
- （八月）鳥取精穀に製氷所開設
- 大正二年（一九一三）56歳
- このころから、ボルネオ、ジャワ、シンガポールなどへの進出を計画
- 大正四年（一九一五）58歳
- 鳥取市で開催された県製産品共進会の出品人総代になる
- （九月）知事から功労賞を受ける
- 大正五年（一九一六）59歳
- 神戸に南洋木材貿易会社設立、南海進出の拠点とする
- 大正六年（一九一七）60歳
- （一月）鳥取商工会第三代会頭に選出される
- （四月）大連市常盤町に大連製氷株式会社設立
- （十一月）電気市営を提唱
- 大正七年（一九一八）61歳
- （一月）電気市営期成同盟会結成
- （五月六日）鳥取ガス株式会社設立
- （七～八月）米価高騰対策に奔走
- （十一月）経営困難の鳥取鳳尾竹合資会社を継承
- 大正九年（一九二〇）63歳
- （十月）鳥取県商工会連合会の会長に選出される
- 大正十一年（一九二二）65歳
- （七月）大連での事業拡大にともない大連へ移住（大正十三年まで）
- 大正十二年（一九二三）66歳
- （九月）商工会、千代川改修決議
- （十月）鳥取酒造株式会社設立
- 大正十四年（一九二五）68歳
- （三月）鳥取商業会議所の初代会頭になる
- 昭和三年（一九二八）71歳
- 鳥取瓦斯は創立十周年、黒字決算で九分配当をおこなう
・昭和四年（一九二九）72歳
- （十二月一日）死去
- 昭和四十四年（一九六九）
- （九月二十四日）鳥取市名誉市民章第5号に選ばれる。
