備後落合駅
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備後落合駅(びんごおちあいえき)は、広島県庄原市西城町八鳥(落合駅前)にある西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である。
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[編集] 駅概要
芸備線と木次線が接続する山間の小駅である。広島からの急行「みよし」(夕方の1本のみ)はここが終点である(ただし三次-備後落合間は普通列車扱い)。かつては急行「ちどり」などの優等列車もこの駅でスイッチバックするなど、運転上重要なターミナル駅であったことから多くの職員がいたが、現在は優等列車廃止とCTC化に伴い無人駅となっている。また、駅構内にはかつて車庫が存在し、ターンテーブル、給水塔、貯炭場も存在した。 (その名残は2004年当時確認できたが、現在は未詳である。) それに伴い、周辺にあった運転関連職員の家も無人化し、廃屋が残る静かな佇まいとなっている。鉄道ファンの間では人気の高い駅で、駅ノートも設置されており、秘境駅扱いにされることもある。
人気の感じられないような駅であるが、かつてはそば店が営業しており、「おでんそば」を名物にしていたという。また、定価300円の駅弁(時刻表に案内なし)も売られていた。
JR西日本の岡山支社・米子支社・広島支社の境界であるため、トロッコ列車の「奥出雲おろち号」を含め全ての列車が当駅で折り返す。列車同士の接続時に、わずかな人影がみられるような状態である。
2005年末の大寒波の際にはこの区間が不通となってしまい、殆ど道路も未整備であるために、暮れのシーズンで重要な時期にもかかわらず地元から出られないという半ば「陸の孤島」のような状態になった模様が地元ニュースで報じられていた。
[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
島式・相対式2面3線のホームを持つ。
- 1番線:木次線(宍道方面)
- 2番線:芸備線(三次方面)
- 3番線:芸備線(新見方面)
※3番線の外側には数本の側線がある。その中には信号が生きている線もあり、新見方面から木次線に入る列車は一旦側線に到着し、入換で2番線に転線する。 (快速奥出雲号で実績あり)。
[編集] 駅周辺
駅前と国道を結ぶ坂道には、営業しているのかしていないのか分からない美容室・新聞販売店・タクシー営業所(自動販売機は稼動)があり、坂道の下には夜行ちどりの客が乗継の際仮眠した等の伝説のある旅館がある。旅館は宿泊営業をやめ、現在はタバコ屋のような商店として営業を続けている。 橋を渡ると国道で、そこには商店・自動販売機と簡易郵便局がある。
国道を西城方面へしばらく行くと、ドライブインおちあいがある。 併設の西城町特産物加工場では、スキーシーズンになると備後落合駅名物だったおでんうどんが販売されるという。
[編集] 歴史
- 1935年12月20日 - 庄原線備後西城~備後落合間開業に伴い終着駅として開業
- 1936年10月10日 - 小奴可~備後落合間開業に伴い、備中神代~三次間が全通したことで三神線の途中駅となる
- 1937年7月1日 - 芸備鉄道国有化に伴い、広島~新見間を芸備線としたため同線の駅となる
- 1937年12月12日 - 木次線全通に伴い、同線と芸備線の接続駅になる
- 1987年4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる
- 日付不明 - 無人駅になる