中村せん
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中村せん（なかむらせん）は、必殺シリーズの登場人物で、中村家先々代当主・中村主水の娘に当たり、 同家先代当主・中村主水の妻で中村主水の妻・りつの母であり、主水の義理の母、姑に当たる。 菅井きんが演じた。
早くに夫を亡くし、女でひとつで三人の娘（りつ・たえ〔妙心尼〕・あや）を育てあげた。 彼女等の他に男の子が一人いたが早死にしたので、遠縁にあたるという北大路主水をりつの婿に迎えたが、 この婿のあまりにも怠惰な生活ぶりに手を焼いている。
このだらしない娘婿を、せんが叱責する際にまず言う言葉が「ムコ殿」（初期のシリーズでは「主水殿」と呼ぶことも会った）であり、 この後に、長々と中村家の由緒云々が語られ、（せんから見て）立派な先祖達の言行と主水の失敗が比較され、叱責される訳である。
せんからすれば、主水に中村家の当主として立派に振舞ってほしいとの思いから行われるものであるが、 このシーンの面白さが、せんがりつと一緒になって行う主水へのムコいびりのシーンとともに視聴者の人気を呼び、 必殺シリーズを長寿番組に育て上げる一因となったといえる。
尚、せんの夫である、先代・中村主水に関して、 『必殺仕事人』12話で、彼が当代・中村主水と同様に婿養子であり、 せん達のムコいびりに耐え切れずに失踪したのではないかと思われる描写があるが、 その詳細は不明である。
また、せんとりつの名前の由来は「戦慄」であるというのは有名な話であるが、 せんを演じた菅井きん、りつを演じた白木万理の二人は、 必殺シリーズが放送を終了する直前まで、この事には気付かなかったという。
