三宮神社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
三宮神社（さんのみやじんじゃ）は、平安時代後期ごろから行われ始めた律令国内での神社の格付けの中で、一宮（もっとも勢力のあった神社）、二宮（それに次ぐもの）の次の格付けに位置する神社である。元々別の名前の神社の名前が有った様であるが、単純に格式を現す三宮神社と呼ばれる様になった神社が全国各地にある。そのためか小規模な神社が多い。
三宮神社（神戸市）は、生田神社の八柱の裔神を祭った一宮から八宮までの神社（生田裔神八社）の中の三柱目に当たる湍津姫命（たきつひめのみこと）を祭った神社である。
目次 |
[編集] 概要
航海の安全と商工業の繁栄を守る神として，古くから一般の崇敬厚い神社。古い記録がなく、いつ創設されたかなどについては未詳。祭神は水の神である湍津姫命（たきつひめのみこと）。境内に「河原霊社」や「史蹟 神戸事件発生地碑」と当時の大砲が置かれている。
[編集] 所在地
神戸市中央区三宮町2丁目4
[編集] 神戸事件
三宮備前兵事件ともいう。1868年（慶応4年）1月11日、岡山藩（備前藩）兵と外国兵が、三宮神社前で衝突した事件。新政府の命により西宮の警備のために移動中の岡山藩の行列をフランス兵とアメリカ兵が横切ろうとし、制止されたものの、そばにいたイギリス兵が銃を構えたことから騒動となり、岡山藩兵がイギリス兵に銃撃を加え、イギリス・フランス・アメリカ兵が応戦した。死傷者はなかったが、諸外国は岡山藩の行為を諸外国に対する敵対行為とみなし、神戸沖の諸藩の船6隻をだ捕し、神戸の外国人居留地を占領した。
新政府は、事件の原因が日本側にあることを認めて陳謝し、発砲を指揮した士官の死刑を条件に妥結した。同年2月9日、永福寺本堂で国内外の士官が立ち会う中、銃撃を指揮した藩士・滝善三郎が切腹し、事件が終わった。
