ロボットポンコッツ
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ロボットポンコッツは、ハドソンが発売したコンピュータゲームのシリーズである。略称はロボポン。開発はレッド・エンタテインメントと共同で行われた。
ロボットポンコッツ(ロボポン)と呼ばれる野生のロボットを捕獲して育成し、対人対戦ができるというシステムで、ポケットモンスターの影響を強く受けた内容となっている。
コミックボンボンでのタイアップも行われ、同誌での漫画化もされた。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 概要
このゲームは、ロボポンと呼ばれるロボットたちを捕まえて戦わせる、と言うもので、上記のとおりポケットモンスターを参考にしている点が見られる。
[編集] 独自のシステム
[編集] 育成
ロボポンは、戦闘後に経験値とともに貰える「エネだま」を一定量ためることによって、研究所で進化させることが出来るものもいる。 進化すると、ステータスが上がる他、種族が変わったりする場合がある。
[編集] 戦闘
ロボポンは武器パーツとソフトと呼ばれるアイテムを装備して戦う。 ソフトとは、属性攻撃をするために必要なアイテムで、レベルが存在する。レベル数は、そのソフトをレベル数分装備しているのと同じ意味。 ロボポンには3つの種族が存在し、攻撃が得意でソフトを交換できる『アーム族』、素早くこちらもソフトを交換できる『ムーブ族』、防御力が高いが武器パーツとソフトが交換できない『ブート族』に分けられる。
[編集] 連動
ゲームソフトには時計が内蔵されており、時間帯や経過時間によってイベントが発生したりすると、スピーカーで知らせる。 また、家庭用のリモコンを使うことで、ロボポンに何らかの変化を与えるIRシステムを搭載している。 NINTENDO64の64GBパックを使うことで、64版と連動させることもできる。
[編集] 漫画版について
タモリはタルによる漫画版(コミックボンボン)も連載されたが、彼は登場させるロボポンに独自のアレンジを加えており、オリジナルの設定、ストーリーも追加している(同誌で限定発売された「ボンボンバージョン」で何体かのロボポンが氏のタッチ風グラフィックにアレンジされた。また、GBA版の2でも一部、彼のデザインのものがある)。
また、児童漫画雑誌連載であるにもかかわらず、登場する女性キャラクターがことごとく巨乳であり、連載が進行するにつれてそのサイズが超乳化していった(乳首も現実では有り得ないサイズである)。最終的には直径数十センチの巨大な球体が胸にぶら下がっているとしか言いようがないシロモノと化し、当時のボンボン読者と一部のマニアに絶大なインパクトを残した。
[編集] ストーリー
[編集] グレイテスト編(1)
軽い気持ちで祖父から貧乏会社の社長職を受け継いだユースケ。仕事を増やそうと奔走するうち、最強のロボポン使いを決める「グレイテスト戦」の存在を知る。会社の名前を売るチャンスと、ユースケは参戦を決意。果たしてユースケ達の運命は?増える一方の借金は返せるのか?
[編集] バーモント編(1)
ゲームには無いオリジナルエピソード。テール王子から各国のグレイテスト1を集めて行われる大会「スペシャリスト戦」の話を聞いたユースケは、全世界に名前を売り込んで今度こそ借金を返そうと参加を決意。ロボまると密航して付いてきたロルの3人で大会の地コビック大陸へ船型ロボポンウーマンボで旅立つ。ところがユースケ達の通る海域は、悪名高い海賊の縄張りだった。
[編集] スペシャリスト編(2)
コビック大陸へたどり着いたユースケ達は、ひょんなことからタイムマシンを研究しているフラワー教授と出会い、試作機の実験に付き合わされてしまう。20年前の世界に飛んだまでは良かったが試作機は爆発、帰る手立てを失ってしまう。果たして現代へ戻れるのか?スペシャリスト戦に参加できるのか?相変わらず減らない借金はどうなるのか?
[編集] 豪編
2の後の世界を舞台にしたオリジナルエピソード。スペシャリスト戦で活躍したロボまる人気で量産型のマルスが大量生産されたものの、ブームが去ったあとは捨てられるものが多かった。そんなマルスの一人が、自分を育ててくれた「おっちゃん」の死を機に、山を下り修行の旅に出ることを決意する。伝説のロボポン「カスタまる」になることを目指して…
[編集] 登場人物
[編集] 主要キャラクター
- ユースケ
- 1、2を通じての主人公で14歳。祖父のスポロより、ロボポンを使ったなんでも屋「スポロロボテック(SR)社」の社長職と1億円の借金を受け継ぐ。 ノリと勢いで突き進む性格は、ナースに「いきあたりばったり」と評されるが、実は社員思い。バーモント編で衣装が変わった。
- ロボまる
- 1、2を通じての主人公ロボポンで、SR社社員第1号。少々気弱だが純真かつまっすぐな性格で、名実ともにSR社のエース。
- 2からメタモルアームを通してロボマルス、カスタまるへの進化(変身)能力を身につける。主な技は、「ファイアナックル」、「アクアナックル」。
- スポロ
- ユースケの祖父。ロボポンをはじめ様々な機械の開発が得意。しかし採算度外視の傾向が強く、SR社の借金はほとんどが彼のこしらえたもの。
- ロル
- ヘッド博士の娘でユースケとは幼なじみ。ユースケの事が好きで色々と世話を焼くが、マーシャルなどの横槍でなかなか進展しない。
- 全登場キャラの中で最大級のバストの持ち主。バーモント編、スペシャリスト編それぞれで一回ずつ衣装が変わった。
- ビスコ
- ユースケの天敵で金持ちの息子。見た目も性格もガキ大将で、子分を2人引き連れている。親は建設会社を経営しており、SR社に1億円を貸している。
- ノロイダー
- ビスコの所有するロボポン。沈着冷静でロボまるの好敵手。
- 本人は知らないが、ロボまるの誕生に深く関っている。
- コジロウ
- 真面目でカタブツの侍型ロボポン。ロボまるに敗れSR社入り。
- 得意技は戦闘力を一気に解放し、短時間パワーアップをする「オーバードライブ」。
- ナース
- ヘッド博士が開発した看護婦型ロボポンのプロトタイプ。SR社では経理を担当。
- 的確かつ冷酷無比なツッコミ役で、彼女に言い返せる人物は敵味方問わず皆無。
- コナース
- ナースのアシストを勤めるロボポン。ナースとリンクして知覚を共有する事も可能。
- トリペル
- 元々は、求人広告を見てSR社入りしたロボポン「トリペラ」だったが、入社の際スポロに改造されてヘリコプター形ロボポンになった。おしゃべりで頭の回転は速いようだが、余計な事ばかり考えている。
- タンサン
- ロボまるより前にスポロが開発した電池型ロボポン。ロボまるの兄貴分的存在で、エネだまを使用することによりタンニーに一時的に進化可能。スペシャリスト編ではタンイチへの進化能力を得る。旅(野宿)が好きらしい。
- マーシャル
- ビスコの所有する女性格闘家ロボポン。グレイテスト戦で敗退後、ストーン、キュータとともにSR社入り。
- 威勢のいい姉御肌でユースケを気に入っており「ダーリン」と呼ぶ。性格の不一致とそのことで、ことがあればロルとケンカしている。スペシャリスト編にてマーシャスへの進化能力を獲得。
- ストーン
- 石(?)型ロボポン。無口で地味だがれっきとしたSR社社員。
- キュータ
- 触手の生えたロボポン。無口かつ常に笑顔で、何を考えているのか不明。
- プラティナ
- ワイルドからSR社に託されたロボポン。巨体だが心は全く成長しておらず、いわば赤ん坊。
- カミサマ
- ユキダンとともにSR社入りした読者公募のロボポン。時折「お告げ」を語ったり(しかも全て的中)謎が多い。
- ユキダン
- カミサマと同じく読者公募のロボポン。ロボまる以上に押しの弱い性格だが、2では彼女が出来たせいかユキガン、ユキャノンへ進化する。
- ムサシ
- 二天一流を標榜する侍型ロボポン。実力は全登場キャラでも一二を争うほどだが、食い逃げの常習犯でもある。ノロイダーとは旧友。
- 武器である二本の櫂には「LIKE A ROLLING STONE」と書かれている。
- マルス
- 豪編の主人公ロボポンでロボまるの量産型。育ての親「おっちゃん」の手により各部が改造してあり、部分的に変形、パワーアップできる。
- 人間に捨てられた過去を持つため人間嫌い。
- ケン
- ラクガンの町でマルスが出会った少年。明るく素直だがちょっと天然。ロボポン病院を開業している姉ヒカル(さらに天然)がいる。
- カックン
- 蚊型のロボポン。山賊と一緒に悪さをしていたが、マルスと行動を共にする。
- ホワチョウ
- 道場破りで各地を回っているロボポン。功夫とヌンチャクを駆使して戦う。マルスとの勝負に敗れてからは一緒に旅をすることに。
[編集] グレイテスト
- アムロン
- グレイテスト6。出す歌全部大ヒットのスーパーアイドル。ロボまるも自室にポスターを貼るほど大ファン。
- ワイルド
- グレイテスト5。ニコニコ爆走族という暴走族の頭。ひどく飽きっぽい性格。
- カマット
- グレイテスト4。クーデターを目論むオカマ軍人。ユースケとコジロウを個人的に狙っている。
- ヘッド博士
- グレイテスト3。ロルの父でロボポン研究の第一人者。とある理由で戦いを極端に嫌っている。
- テール王子
- グレイテスト2。1の舞台となるテール王国の王子。ダース姫という婚約者がいる。
- ドクター・ゼロ
- グレイテスト1。ヘッド博士と並び称されるロボポン研究の第一人者。20年前にクーデターを起こし、死亡したと思われていたが…
[編集] バーモント一家
- 5巻に登場した漫画版オリジナルエピソードの敵役。キャッチフレーズは「寝た子も泣き出す悪党集団」。
- 頭目のバーモント、海賊頭のマルシェ、空賊頭のコクマロ、山賊頭のジャワ&ククレ、盗賊頭のカリーヤと、多くの手下で構成されている。名前はいずれもカレーに由来。
- なお、カリーヤは初の「巨乳ではない女性キャラ」として注目されたが・・・
[編集] スペシャリスト編
- フラワー教授
- ヘッド博士の旧友でタイムマシンの研究をしている。なぜかほとんどが便器型。
- ノーズ
- フラワーの助手。漫画版で数少ない「鼻」の持ち主。
- ゾロ
- 船が難破して気絶したユースケを介抱してくれた仮面の男。とある理由でタイムマシンの研究をしている。
- カーメンおじさん
- スペシャリスト7。ファラオの格好でピラミッド型の家に住む。妻子持ち。
- ブルート
- スペシャリスト6。コヅレサーカスの座長。謎の生物パッパ族を探している。
- レイナ
- スペシャリスト5。自称宇宙人で、散り散りになった仲間を探している。
- デビクロウ
- ドクター・ゼロの開発したロボポン。ロボまるに強烈な対抗意識を燃やしている。デビクロスに進化可能。更に、物語の終盤でロボオーロを吸収し、デビクロアに進化する。
- ロボオーロ
- ドクター・ゼロの開発したロボポン。強大な戦闘力と冷静な状況判断力を併せ持つ。生真面目すぎるのが玉にキズ。
[編集] その他
- ロボゼロ
- 20年前、ドクター・ゼロが開発したロボポン。ロボポンに無くてはならない心(ハート)を持たず、禁じられた武器類を多数装備している。
- ムサシやノロイダーと交戦、破壊されたのだが…
[編集] シリーズ一覧
- ロボットポンコッツ SUNバージョン(ゲームボーイカラー)
- ロボットポンコッツ STARバージョン(ゲームボーイカラー)
- ※ロボットポンコッツ ボンボンバージョン(ゲームボーイカラー)※限定販売された。
- ロボットポンコッツ MOONバージョン(ゲームボーイカラー)
- ロボットポンコッツ64 ~七つの海のカラメル~(NINTENDO64)
- ロボットポンコッツ2 リングバージョン(ゲームボーイアドバンス)
- ロボットポンコッツ2 クロスバージョン(ゲームボーイアドバンス)