レイランド (自動車)
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レイランド・モータース(Leyland Motors)は英国のトラック・バス製造メーカー。その名は2度の合併でも引き継がれブリティッシュ・レイランド・モーター・コーポレーションに、のちの国有化されブリティシュ・レイランドとなった。
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[編集] 歴史
[編集] はじまり
レイランド・モータースは長い歴史を持つ会社で1896年、サムナー(Sumner)家、スプリエ(Spurrier)家が英国北西部のレイランドに「ランカシャー・スチーム・モーター・カンパニー(ランカシャー蒸気自動車会社)」を創業したのがその起こりである。最初に製作した車両は積載量1.5トンの蒸気エンジン車のバンだった。「ランカシャー・スチーム・モーター・カンパニー」は1907年にプレストンのクルサード(Coulthards)を買収し、社名を「レイランド・モータース」とした。第二工場をとなり町のコーリー に建設する。ここには現在でも「LEXリース＆パーツ・カンパニー」の本社がある。
1920年、レイランド・モータースは豪華なツーリング仕様の乗用車(Grand tourer:グランド・ツアラー)Leyland 8(Leyland Eight:1920-1923)を生産。(主任技師だったJ.G. パリー＝トーマス(Parry-Thomas)はブルックランズで開発していた。パリー＝トーマスは、のち、ランド・スピード・レコード(land speed record)に挑んだ際、チェーン駆動の故障が引き金となり事故で死亡している。)
その対極のとして、キングストンのテムズ工場ではトロージャン・ユーティリティー・カー(Trojan Utility Car)がある。これは1922年から1928年にかけて生産していた。
[編集] 第二次世界大戦
第二次世界大戦中には、レイランド・モータースは他の車両製造企業同様、戦時生産体制となった。レイランド社は1943年から巡航戦車 Mk.IX クロムウェル を生産した。
しかし、戦争が終わっても、レイランド・モータースは巡航戦車 センチュリオンの生産を続けている。
[編集] 戦後
1946年にAECとレイランド・モータースがBritish United Traction Ltd.を結成。
1955年には、インドのアショク(Ashok)グループとの合弁事業で商用車製造を開始。生産はインド、マドラスのアショク工場でおこない、ブランドはアショク・レイランド(Ashok Leyland)。Ashok Leyland 一方、レイランド・モータースは戦後、数社を買収している。
- 1951: Albion Motors
- 1955: Scammell Lorries Ltd - 軍用及び特殊用途トラック製造
- 1960: Standard Triumph：乗用車および農耕機械製造
- 1962: Associated Commercial Vehicles (ACV)：which incorporated AEC, Thornycroft, Park Royal Vehicles and Charles H. Roe. この時点で、レイランド・モータースは社名変更し、レイランド・モーター・コーポレーション(Leyland Motor Corporation)となった。
- 1965: Bristol Commercial Vehicles, Eastern Coach Works
- 1967: ローバー
サー・ヘンリー・スプリエが1964年に引退した。レイランド・モータース創業時からのスプリエ家による同族支配も1942年からのサー・ヘンリーで3代目であった。サー・ヘンリーの代には戦後の成長期をうまくきりぬけ成功していた。スプリエ家はすばらしい労使関係を築いており、ストライキなどの労働争議を一度も起こすことがなかったことも評価されていた。
1964年に、Donald Stokesが会社のトップとなったが、1968年にBMHと合併しBMLCが誕生する。BMHにはDaimler、Guy, BMC, Austin and Morrisといった英国の自動車、バス、コーチのきらめくブランドが並んでいた。
[編集] British Leyland era
しかし、BMLCグループの企業運営は困難を伴った。会社が多かっただけではなくそれぞれが同じような品揃えであったからである。1974年12月ブリティシュ・レイランドは英国政府の保護下となる。
1975年、ライダー・レポートが発行される。BLMCは国有化されBLとなり社内は4つの事業部に分割される。バス、トラックはレイランド・トラック&バス。これは1981年にはさらに、レイランド・バスとレイランド・トラックに分割される。1986年BLは社名をローバー・グループと変更。アショク・レイランドの保有株はランド・ローバー・レイランド・インターナショナル・ホールディングスに渡り、さらに1987年に売却される。
[編集] 戦後のブリティッシュ・レイランド
[編集] バス
バス事業はマネジメント・バイアウト(MBO)によりレイランド・バスとなる。これはボルボ・バスに1988年買収される。多くのレイランド・バス製品群はその時点で生産中止となり、ボルボ・バスがレイランド・バス市場を会社ごと購入した形となった。ボルボ・バス
[編集] トラック
- 1987年、ローバー・グループ傘下であったレイランド・トラック事業部はオランダのDAFトラックと合併。オランダ株式市場にDAF NVとして上場した。この会社は英国内ではレイランドDAFとして、その他の国ではDAFとして活動している。
- 1993年、DAF NVが倒産。英国内のトラック事業部はマネジメント・バイアウトによりレイランド・トラックとなる。バン事業部は同様にマネジメント・バイアウトされLDVリミテッドとなった。
- 1998年、レイランド・トラックが米国のPACCARに買収される。レイランド・トラックは現在PACCARの一事業部である。レイランドの組立工場では年1万4千台を生産しEU内の三分の一のシェアをもつ。
[編集] 製品
[編集] バス
歴史的に、レイランド・モータースは英国そして世界でのバスの主要な製造メーカである。最もよく知られているのはレイランド・アトランティアン(Leyland Atlantean)で、リアエンジンのダブルデッカー(2階建てバス)。これは1956年から1986年まで生産された。
その他はリスト：レイランド・バスを参照
[編集] トラック
[編集] 1920年代
- Q-type 4 ton
- SQ2 7 ton
- SWQ2 10 ton six-wheeler
[編集] 1930年代
- Beaver
- Bison
- Buffalo
- Bull
- Hippo
- Octopus 22 ton eight-wheeler
- Steer
[編集] 1940年代
- Comet
[編集] 1960年代
- Leyland 90
[編集] 1970年代
- Marathon
[編集] 1980年代
- T45 Roadtrain
[編集] 関連情報
- レイランド・トラック
- レイランド・バス
- アショク・レイランド
| ブリティッシュ・レイランド の盛衰 - 自動車会社とブランド ()[英語版Wikipediaより] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ブランド | 1900 | 1910 | 1920 | 1930 | 1940 | 1950 | 1960 | 1970 | 1980 | 1990 | 2000 | 2006 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ジャガー | SSカーズ | ジャガー | ジャガー | BMH | ブリティッシュ・レイランド | ジャガー | フォード | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| デイムラー | デイムラー | BSA | BSA | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ランチェスター | ランチェスター | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| MINI | BMC[1] | オースチン・ローバー | BAe | BMW | BMW/MINI | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ライレー | ライレー | ナッフィールド・オーガニゼーション | BMW | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| MG | モーリス・ガレージ (MG) | BMW | MGR | 南京汽車 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| モーリス | モーリス | モーリス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ウーズレー | ウーズレー[2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| オースチン | オースチン | オースチン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| バンデン・プラ | バンデン・プラ | フォード [3] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ローバー | ローバー | ローバー | ローバー | BMW/MGR | フォード [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ランドローバー | フォード | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| アルビス | アルビス[5] | BAEシステムズ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| スタンダード | スタンダード | スタンダード・トライアンフ | レイランド | BMW/トライアンフ[6] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| トライアンフ | ドーソン | トライアンフ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[1] The BMCの英国での商標権はMGローバーグループが所有(1564704, E1118348)。BMCはトルコの商用車メーカー名でもある。ここは以前BMCのトルコの子会社だった。2006年7月17日時点では南京汽車に商標権は渡っていない。
[2] ウーズレーの商標権は自動車に関してのみMGローバーグループが所有している(UK 1490228)。2006年7月時点で他の会社に商標権は渡っていない。英国の建築資材メーカーであるWolseley plcがウーズレーのその他すべての商標権を保持している。Wolseley plcはウーズレー自動車の生みの親である。
[3] バンデン・プラの商標権はフォードが米国とカナダでの使用権を所有している。MGローバーグループがその他の権利を保持している(UK 1133528, E2654481)。南京汽車が購入すると目されているが、2006年7月17日時点では南京汽車に商標権は渡っていない。「ジャガー XJ バンデン・プラ」というモデルがあり、これが英国デイムラーのブランドとなっているからである。ローバーが最後にバンデン・プラを使用したのはローバー75・バンデン・プラで、これはリムジンモデルだった。
[4] ローバーの商標権はBMWが保持しており、MGローバー・グループにライセンス供与されていたのみ。BMWは2006年9月にローバー・ブランドをフォードに売却した。
[5] アルビスはブリティッシュ・レイランドからUnited Scientific Holdings plcが1981年に購入している。2002年にはビッカーズ(Vickers Defence Systems)と合併し、アルビス・ビッカーズとなった。2004年、アルビス・ヴィッカーズはBAEシステムズに買収されている。BAEシステムズは1990年代初頭のオースチン・ローバー・グループ/ローバー・グループを所有した際にはアルビスははずされていた。アルビス・ブランドの車は1967年から生産されていないが、そのブランド商標権は、アルビス・ヴィークル社(Alvis Vehicles Ltd)が所有している。
[6] 車両に関する商標としてのトライアンフの使用はBMWとトライアンフ・モーターサイクル社が共有している。BMWが自動車、トライアンフ社がモーターサイクルに対してのもの。トライアンフでの事業は1930年代からすでに分離されていた。
