マルゲリータ (政党)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

マルゲリータ党 (伊Democrazia è Libertà - La Margherita) は2002年に結成されたイタリアの中道政党。

[編集] 結成と参加者

1996年にオリーブの木で選挙連合を結成していた政党のうち、1994年に分裂したキリスト教民主党の左派のイタリア人民党、民主党、ランベルト・ディーニのイタリア刷新が統合した。

以前のキリスト教民主党のメンバーが多いが、自由主義者や共和主義者、緑の党や社会主義者、少数ながら急進派や共産主義者も参加している。

[編集] 派閥

マルゲリータ党内には2つの主流派の派閥がある。

ルテッリ派 (Rutelliani)
- イタリア人民党の中核メンバー。フランコ・マリーニ、チリアーコ・デ・ミータ、ダリオ・フランチェシーニら
- ルテッリ自身のグループ。パオロ・ジェンティリオーニ、ロベルト・ジャッケッティ、エルメテ・レアラッチ、ジャンニ・ベルネッティなど（急進派、緑の党、民主党それぞれのリーダーについてきた者が多い）
プローディ派 (Prodiani)
- 民主党の中核メンバー。アルトゥロ・パリシ、マリーナ・マジステッリ、エンゾ・ビアンコ、ウィレル・ボルドン、アントニオ・マッカニコら
- イタリア人民党のメンバーのプローディ支持者。ピエルルイジ・カスタニェッティ、ロージィ・ビンディ、エンリコ・レッタら

面白いことに、ルテッリ派はより社会的に保守的でカトリック志向であり、世俗主義でなければプローディの人気に頼る手法は大きな例外となりそうだが、アルトゥロ・パリシの派はよりリベラルである。

[編集] 出身政党別のメンバー

キリスト教民主党
- チリアーコ・デ・ミータ（元首相）
- フランコ・マリーニ
- ジェラルド・ビアンコ
- エンリコ・レッタ
- ピエルルイジ・カスタニェッティ
- ダリオ・フランチェシーニ
- ニコラ・マンチーノ（元上院議長）
- ロージィ・ビンディ（元保健相）
自由党
- ランベルト・ディーニ（元首相、イタリア刷新党首）
- ナターレ・ダミコ
- ヴァレリオ・ザノーネ
共和党
- エンゾ・ビアンコ（元内相）
- アントニオ・マッカニコ
- エリオ・ロスターニョ
社会党
- ティチアーノ・トレウ（元労働相）
- エンリコ・マンカ
- ピエルルイジ・マンティーニ
緑の党
- フランチェスコ・ルテッリ（元党首、元ローマ市長）
- エルメテ・レアラッチ
- ジャンニ・ベルネッティ
急進党
- フランチェスコ・ルテッリ（1980年代の党首）
- ロベルト・ジャケッティ
共産党
- マッシモ・カッチャーリ（元ベネチア市長）
- ウィレル・ボルドン

[編集] 党の理念

マルゲリータの党首は元ローマ市長のフランチェスコ・ルテッリであり、2001年の総選挙においても首相候補として選挙に臨んだ。

彼らは中道リベラル路線であり、オリーブの木の参加政党である。また欧州議会において、民主党は欧州自由民主改革党 (ELDR) に、イタリア人民党は欧州人民党 (EPP) にそれぞれ加盟していた。2004年の欧州議会選挙後、統合された両党は ELDR と EPP のどちらにも加わらず、フランスのUDFなどと共に欧州民主党 (EDP) を結成した。欧州民主党はさらに欧州自由民主連盟を結成した。