マリー・セレステ号

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マリー・セレスト号（Mary Celeste）は、1872年にポルトガル沖で発見された幽霊船である。発見当時、なぜ乗員が一人も乗っていなかったかは今もって分かっておらず、航海史上最大の謎とされている。

目次 1 船と遺棄 2 乗組員と乗客の運命 3 マリー・セレスト号に関する推測 3.1 Abel Fosdyk 文書 4 関連作品 5 年表 6 乗客名簿 6.1 乗組員 6.2 乗客 7 References 8 新聞記事 9 外部リンク

[編集] 船と遺棄

マリー・セレスト号は、全長103フィート、282トンのブリガンティンである。もともとは1861年、スペンサー島のノヴァ・スコティアでアマゾン号として建造されていたが、どうやらこのときからいわく付きだったようである。建造中におびただしい数の事故が発生した本船は、数回にわたって所有者が変わり、1869年にマリー・セレスト号と改称された。

1872年11月7日、船長ベンジャミン・ブリッグズの指揮下、本船は工業用アルコールを積み、イタリアのジェノヴァへ向けて出航した。船には船員7人のほか、船長とその妻サラ、娘ソフィアの計10人が乗っていた。

1872年12月4日、マリー・セレスト号は、Dei Gratia号に発見された。Dei Gratia号はマリー・セレスト号の7日後にニュー・ヨーク港を発った船で、その船長モアハウスはブリッグズ船長と知り合いだった。Dei Gratia号の乗組員は2時間ほどマリー・セレスト号を観察し、「遭難信号を掲げていないがおそらく漂流中なのだろう」と判断した。実際に乗り込んで確かめるべく、Dei Gratia号の一等航海士オリバー・デボーは小さなボート数隻を率い、メアリー・セレスト号に向かった。彼は「船全体がびしょぬれだ」と報告した。船は他の点では良好な状態であるように思われたが誰も乗っていなかった。

前ハッチも食料貯蔵室も共に開いており、掛時計は機能しておらず、羅針盤は破壊されていた。六分儀とクロノメーターは失われており、船が故意に遺棄されたことを示唆していた。この船唯一の救命ボートは無理矢理引き離された、というよりも故意に降ろされていたようだった。3つの手すりに謎めいた血痕があり、1つの手すりには説明のできない引っかき傷があった。また、血まみれの刀剣が船長の寝台の下に隠されていた。

1700樽のアルコールは後にジェノヴァで降ろされたとき9樽が空であったと分かったが、それ以外は無事で、6ヶ月分の食料と水も残されていた。船内の書類は、船長の航海日誌を除き、全て失われていた。最後の日誌の記入は11月24日付で、「アゾレスの西方100マイルの海上にいた。」とあり、これは船が11月25日にアゾレスのセント・メアリー島に到着したことを示していた。

Dei Gratia号の乗組員は二手に分かれ、マリー・セレスト号をジブラルタルまで航行させた。ジブラルタルでは、審理の間中、司法はDei Gratia号の乗組員の勇気と技量を賞賛した。しかしながら、海事裁判所士官フレデリック・ソリー・フラッドは、審理を単純なsalvage claim をほとんどDei Gratia号の人員の審理にした。フラッドは彼らを不正行為で疑っていた。結局、法廷は乗組員に賞金を渡したが、しかし合計金額は、法廷が証明できない悪事に対する懲罰として渡される筈の金額をはるかに下回った。

回復された船は12年間さまざまな所有者により利用され、最後の船長は保険金を得るためブーツと猫の餌を積んだ船を沈めようとした。この企みは、船がハイチのRochelois Reefで座礁し沈まなかったのでうまくいかなかった。 船の残骸は、2001年8月9日に作家クライブ・カッスラー (representing 国立Underwater and Marine Agency) とカナダの映画プロデューサーであるジョン・デービス(president of ECO-NOVA Productions of Canada)を長とする探検によって発見された。.

[編集] 乗組員と乗客の運命

マリー・セレスト号の乗組員も乗客も一人も見つからなかった。彼らの運命は誰にも分からず、多くの噂が立ち、反乱からバミューダ・トライアングル、海賊まで、あらゆるものが原因とされた。

• 船はバミューダ・トライアングルの中に全く入らなかった。
• 海賊なら、頑丈な船とその船荷を漂流させてはおかなかっただろう。
• 反乱は、事件に熱中する者の間で支持があるようだが、大方の人間には無視されている。船長と乗組員の双方に強い背景backgroundsがあり、反乱を示すものはほとんど無い。

事件は今日に至るまで謎のままである。

1873年初めに、スペイン沿岸に2隻の救命ボートが上陸したと報じられた。1隻には1人の遺体とアメリカ合衆国国旗が、もう1隻には5人の遺体があった。これがマリー・セレスト号の乗組員の残留物であるか否かについて全く調査されなかったと言われているが確認されていない。

[編集] マリー・セレスト号に関する推測

消えた乗員乗客の謎を説明するために、世俗的なものから、ファンタスティックなもの、もっともらしいものに至るまで、いくつもの説が提出されてきた。

最ももっともらしい説は、アルコールの樽に基づいたものである。ブリッグズはこれほど危険な船荷を運送したことがなかったし、これを信用しなかった。9つの樽から漏れがあれば、船倉内で蒸気となっていただろう。歴史家Conrad Byerは、ブリッグズ船長は、船倉を開け、と命令したと考えた。匂い、それから蒸気が激しく吹き出したためブリッグズは船が爆発寸前と考え、全員に「救命ボートに移れ。」と命令した。急ぐ余り、彼は丈夫な引き縄で船と救命ボートを適切に結びつけることができなかった。 風が強さを増し、彼らから船を吹き離した。救命ボートに乗った者は溺れたか、または海上を漂流した結果、飢え、渇き、及び吹きさらし状態のために死んだかのどれかである。

この説に対する洗練は、2005年ドイツの歴史家Eigel Wieserによって提出された。彼の提案で、ロンドン大学ユニバーシティカレッジの科学者らは、アルコールという揮発性の船荷からの蒸気が発火したとする説の正しさをテストするために、船の船倉の縮小模型を製作した。 燃料としてブタンを、樽として紙製の立方体をそれぞれ使用して、船倉は封印され、蒸気が発火した。爆発力は、船倉の扉々を吹き開き、縮小模型を振るわせたが、これはほぼ棺なみの大きさであった。しかしながらエタノールもメタノールも、燃焼温度は比較的低い。例えば、こすれあう2つの金属物からの、極微な火花が必要である。紙製の立方体は損なわれず、いや、焼け焦げ痕すら残っていなかった。この説ならば、損なわれないまま見つけられた残る船荷と、船倉扉の1つによるものかもしれない船の手すりのfracture破砕の説明がつくはずである。この船倉内のアルコール蒸気が燃焼すれば、畏怖の念を抱かせただろうし、あるいは乗員がボートを降ろすほどであったかもしれないが、しかし炎は焼け跡を残すほど熱くはなかったはずである。一説によれば、ボート後方に垂れ下がる、端のほつれたロープは、乗員が、緊急事態が過ぎ去るだろうと希望して船にしがみついていた証拠であるという。船は、総帆を張っている時に遺棄されたし、暴風雨は直後に記録されている。総帆を張っている船の力によって救命ボートとの間のロープが切れたのかもしれない。暴風雨の中の小さなボートであれば、マリー・セレスト号なみに進まないであろう。

また、乗員間の暴動がブリッグズを殺害し、家族は救命ボートで逃げたという説もなされてきた。しかし、ニュー・イングランドのピューリタンであるブリッグズは、大変宗教的で、公明正大な人間と知られていた。彼は、乗員に暴動を起こさせるような船長ではなかった。一等航海士アルバート・リチャードソンは、アメリカ南北戦争に従軍したのち船乗りになったが、他の船員もまた評判が素晴らしく良かった。

別の説によれば、船は、海上で発生する漏斗雲をもつ竜巻様の暴風雨、水上の竜巻に遭遇したとする。そういう場合、ボートの周囲の海水は、上方に吸い上げられるので、マリー・セレスト号が沈みつつあるという印象を与えたとする。 さらに進んだ説では、地震が乗員にパニックを起こさせ、船を遺棄させたとする。しかしながら、一般に、船員は船の遺棄は非常手段であるという点で一致している。

他方、より過激な推測も人口に膾炙している。即ち、UFOや科学では説明のつかない（バーミューダ・トライアングルと関連するような）作用にその原因を帰するような意見である。しかし船の位置はバーミューダ・トライアングルの位置からは遠い。

[編集] Abel Fosdyk 文書

ようやく、マリー・セレスト号が見つかって40余年後のこと、Abel Fosdykという、十分な教育を受けた故人のものである文書によれば、Fosdykは船の密乗者であった。この文書は、Fosdykの死後、Fosdykの友人であるHoward Linfordによって発見され、1913年、Strand Magazine of Londonにおいて刊行された。^[1]

Fosdykの文書によれば、彼は何か不運のために素早くアメリカ合衆国を去らねばならなかったが、船長ブリッグスの友人だったので、船長は乗船させてくれると確信していた。ブリッグスは幼い娘と妻のため、大工に航海中に海を見渡せる高い特別なデッキを作らせた。 文書によれば、設置場所は後にマリー・セレスト号を発見した人たちが妙な切れ込みに気付いた場所と同じところだった.^[1]

Fosdykの筆記はさらに続き、まぐれ当たり、事故死、不運の奇妙な話を語る。日記形式で書き記された筆記によれば、ある日、ブリッグスは乗組員と陽気な口論をした。人は着衣のままどれくらい上手に泳げるかというのである。ブリッグスは、彼の主張を証明するためにいきなり船外に跳ぶと、冗談めかして泳ぎ回り始めた. 乗組員は笑っていたし、ブリッグスの妻と子供、Fosdyk、二人の乗組員が特別デッキに上がる間に、他の乗組員の内数人は彼と一緒に水に飛び込んだ.^[1] 突然泳いでいた乗組員の一人が苦しみ叫んだ。 辺りを見回すと,彼がサメに襲われているのが見え、彼は素早く水中に消えた. 残りの乗組員も何が起こっているのかよく見ようと特別デッキに駆け上がった, そして全員が特別デッキごと海に崩れ落ち、マリー・セレスト号は無人となった。^[1]

Fosdykの説明によるとその後、偶然デッキの破片の上に着地したFosdyk以外全員がサメに襲われ大混乱となった。 マリー・セレスト号は彼らから離れていき、サメの攻撃が終わる頃にはFosdykが唯一の生存者だった。そして彼は船に戻ることが出来なかった。 彼は数日間、渇きと露出状態に悩みながら、漂流し、ようやくアフリカの海岸に漂着した。物語の奇怪な詳細のせいでの報復を恐れて、彼は全く誰にも事件を明かさなかった。 It only came to light after his death because Linford went public with it.^[1]

起こりえることだが、Fosdykの主張を確かめる手段がない。 彼が本当にそれを書いたのなら, it would be easy and convenient for someone to claim to have been a secret passenger, if for no other reason than to explain why no ships records would have indicated his presence. Also, although possible that the entire crew could have been so misfortunate as to allow them all to leave and/or fall from the ship, it is not probable. Also, Fosdyk indicates that the マリー・セレスト号 was a ship weighing 600 tons, when in fact it weighed less than a third of that. His writings also indicate that the crew were English, when in fact they were mostly Dutch, a detail that would most likely not have been overlooked, seeing that he would have had a daily interaction with the entire crew, since there were only 7 crew members.

Fosdykは、富や名声を得る権利を主張していなかったのであり、それどころか、生前、事件について誰にも全く明かさなかった。マリー・セレスト号に実際に何が降りかかったのかに関しては不明のままである。^[1]

[編集] 関連作品

遺棄船は必ずしも不明ではなかった（例えばen:San Demetrio号）が、しかしSolly Floodによる、そしてそれからアーサー・コナン・ドイルによる扇情的な表現は、マリー・セレスト号神話を創造した。1884年、ドイルは、The Captain of the Polestarの部分である、『J. Habakuk Jephson's Statement』という題名の物語を刊行した。 Doyle's story drew very heavily on the original incident but included a considerable amount of fiction and called the ship the Marie Celeste. この物語の虚構的な内容の大部分と不正確な名前は、 have come to dominate popular accounts of the incident, 幾つかの新聞によって事実として発表されさえした。 船が発見されたとき茶がまだ温かかったし、朝食が調理中であったと言われたが、これらはドイルの物語からの虚構的な詳細である。実際には、航海日誌への最後の記入は、無人の船の発見以前の11日間であった。

The story was fictionalized in a now rare 1935 British film called "The Mystery of The Mary Celeste" (also known as "Phantom Ship") which starred Bela Lugosi.

In 1954, The Goon Show presented a typically Goonish explanation of the mystery entitled "The Mystery of the Marie Celeste-Solved!"

The Doctor Who episode, The Chase (1965) suggested that the arrival of time-travelling Daleks caused the crew of the ship to jump overboard.

In 1973, science fiction author Philip Jose Farmer penned a novel, The Other Log Of Phileas Fogg, in which he has two of Jules Verne’s most famous characters, Phileas Fogg and Captain Nemo square off against one another in a scene on board the Mary Celeste.

The 1970s British Sci-Fi Serial Sapphire and Steel suggested that Steel had been forced to send the original ship and crew out of time (and presumably to their deaths), because an accident, caused by the crew, would have caused the end of time. He left behind a replica of the ship, but forgot to replicate the bodies.

In fantasist Roger Zelazny's 1981 short-short story, a man escapes the Flying Dutchman by jumping overboard when another ship passes by. He is rescued and welcomed aboard the Marie Celeste.

The 1983 sci-fi/horror book Phantoms includes details on many mass disappearances, including the Mary Celeste. In the book, the crew is speculated to have been attacked and subsequently taken away by a giant carnivorous amoeboid.

The 1990 horror film remake of Night of the Living Dead, a plaque outside the front door of the farmhouse reads "M. Celeste." Director Tom Savini stated on the DVD's commentary that this is a reference to the Mary Celeste. Further details include scenes of still smoldering cigarettes in ashtrays and food still cooking on the stoves, but the residents are missing.

An episode of the 1996 series The Real Adventures of Jonny Quest entitled 'In the Wake of the Mary Celeste' deals with the ship as well.

In the 2001 science fiction horror movie, She Creature, the Mary Celeste's later life was speculated upon; the story followed that a carnivorous mermaid killed and ate all bar one of the passengers and crew during a recrewed 1901 voyage of the ship.

In the 2002 film Ghost Ship, the Salvager captain refers to the Mary Celeste when the group finds the Antonia Graza abandoned. While it is not mentioned in the film it could be speculated by the audience that the Graza and Celeste shared the same fate, and that Jack collected the souls of the Celeste's crew for the "management".

The John Masefield novel The Bird of Dawning is based on a similar situation involving an abandoned tea clipper.

Old sailors sometimes claimed that they had been aboard the Mary Celeste. Little credence is given to these stories.

In the science fiction show Babylon 5, one of the ships that often visited the station was the Marie Celeste. Jinxo, the only person to have survived living on all five of the Babylon stations, eventually leaves Babylon 5 on board the Celeste.

[編集] 年表

• 1861年 アマゾン号 建造
• 1869年 アマゾン号 改名して マリー・セレスト号
• 1872年11月7日　イタリア、ジェノアに向けてニュー・ヨーク・シティーを出航
• 1872年12月4日　遺棄されているのを発見
• 1885年1月3日　船長パーカーの下で暗礁に難破

[編集] 乗客名簿

航海日誌に記載されている乗組員と乗客は次の通りである:

[編集] 乗組員

名　前	地 位	国籍	年齢
ベンジャミン・ブリッグズ	船長	アメリカ	37
アルバート・C・リチャードソン	航海士	アメリカ	28
Andrew Gilling	二等航海士	デンマーク	25
エドワード・W・ヘッド	Stewd 兼 料理人	アメリカ	23
Volkert Lorenson	船員	オランダ	29
Arian Martens	船員	オランダ	35
Boy Lorenson	船員	オランダ	23
Gotlieb Gondeschall	船員	ドイツ	23

[編集] 乗客

名　前	地位	年齢
サラ・エリザベス・ブリッグズ	船長の妻	30
ソフィア・マティルダ・ブリッグズ	娘	2

[編集] References

1. ↑ ^{1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5} http://website.lineone.net/~dmerrill/html/bermuda_triangle.html

• The Bermuda Triangle Mystery Solved, Lawrence David Kusche - ISBN 0-87975-971-2
• Ghost Ship: The Mysterious True Story of the Mary Celeste and her Missing Crew, Brian Hicks - ISBN 0-345-46391-9
• The "Mary Celeste", John Maxwell - ISBN 87-15-01118-6

[編集] 新聞記事

• ニュー・ヨーク・タイムズ、1873年2月26日付、2面; "A Brig's Officers Believed to Have Been Murdered at Sea."
• ボストン・ポスト、1873年2月24日付　より"It is now believed that the fine brig Mary Celeste, of about 236 tons, commanded by Capt. Benjamin Briggs, of Marion, Mass., was seized by pirates in the latter part of November, and that, after murdering the Captain, his wife..."

[編集] 外部リンク

• What Really Happened to the Mary Celeste
• http://www.maryceleste.net
• http://www.occultopedia.com/m/mary_celeste.htm
• Project Gutenberg - The Captain of the Polestar by Arthur Conan Doyle
• BBC News story about the discovery of the wreck
• NUMA site with photos and video of the wreck
• J. Habakuk Jephson's Statement by Arthur Conan Doyle マリー・セレスト号に取材したコナン・ドイルの短編小説について学ぶ。straightdope on the Mary Celeste'
• Film "The Phantom Ship" (1936) on the Internet Archive