出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
ホケノ山古墳（ほけのやまこふん）は古墳時代前期初頭の纒向型といわれるホタテ貝型の前方後円墳である。国の史跡に指定されている。現在古墳は復元整備され一般に公開されている。
[編集] 概要
- 所在地：奈良県桜井市大字箸中字ホケノ山（三輪山の西山麓、箸墓古墳の東側）
- 被葬者：不明（大神神社は豊鋤入姫の墓としている）
- 築造時期：三世紀前半の中葉か。副葬品や石室の形などから出現期大型前方後円墳（箸墓古墳）以前。
- 墳 形：纒向型前方後円墳（葺石あり）、円墳に短い前方部を付けている。
- 規 模：全長約80m・後円部径約55m、後円部三段築成、周濠幅約10.5～17.5m
[編集] 埋葬施設
- 墳頂部の中央から「石囲い木槨」出土。大きな土壙内に内側の長さ約7メートル、幅約2.7メートル石室状の施設。その内部にコウヤマキ製の5メートルの刳り抜き式木棺を納めた大規模な木槨。天井は石積。水銀朱で覆われていたと思われる。
- 前方部裾葺石の一部除去し木棺を埋葬。くびれ部に簡単な埋葬施設一基。
- 横穴式石室（主体部の西側に6世紀末頃墳丘を利用し埋葬）
[編集] 副葬品・出土遺物
- 大型壺（瀬戸内系、高さ77cm・最大径65cm）
- 中型壺（東海系、高さ26cm・最大径24cm）
- 鋼鏃×約60本
- 鉄鏃×約60本
- 素環頭大刀１口
- 鉄製刀剣類１０口
- 加飾壷
- 画紋帯同向式神獣鏡（がもんたいどうこうしきしんじゅうきょう）一面
- 画紋帯神獣鏡かと考えられる銅鏡片二個体分、内行花文鏡件、
- 鉄製農工具
- 二重口縁壺20体（庄内式）
[編集] 関連項目
日本の古墳一覧
[編集] 外部リンク
