プレストウコウ
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| 性別 | 牡 |
|---|---|
| 毛色 | 芦毛 |
| 品種 | サラブレッド |
| 生誕 | 1974年4月14日 |
| 死没 | 1994年12月30日 |
| 父 | グスタフ |
| 母 | サンピユロー |
| 生産 | 森宇め |
| 生国 | 日本（北海道新冠町） |
| 馬主 | 渡辺喜八郎 |
| 調教師 | 加藤朝治郎(美浦) |
| 競走成績 | 24戦9勝 |
| 獲得賞金 | 2億2376万1200円 |
プレストウコウは、日本の競走馬。史上初めての芦毛馬によるクラシック制覇を成し遂げた馬である。主な勝鞍は、菊花賞・毎日王冠・NHK杯。半兄には、スプリンターズステークスを制するなど短中距離戦で息の長い活躍を見せたノボルトウコウがいる。
[編集] 出生の秘密
ノボルトウコウ等3頭の優駿を送り出し名繁殖牝馬の称号を手にしたサンピユローであったが、原因不明の生理不順による不受胎続き（6年間で成功3例だけ）で関係者は頭を抱える事となった。活躍馬を輩出した繁殖牝馬をあっさり捨てる訳にもいかず、やむなく治療を兼ね福島から北海道の小さな牧場に移る事となった。女手一人で切り盛りする牧場で体調を回復させたサンピユローは、転地療法の効果を確認するべく近場で暇を持て余していた無名種牡馬グスタフと種付けされる事となった。暇を持て余していただけで無く精力も持て余していたのか、何度も挑戦するつもりだった種付けは一度で成功。1974年4月14日、後にプレストウコウと名付けられる栄光が無事誕生したのである。
[編集] 戦績
兄と同じ加藤朝治郎厩舎所属となったプレストウコウは、1976年9月に中山競馬場でデビューし、3戦目で初勝利をあげた。そこから年末までに3連勝で重賞戦線に乗るが、短期間での連勝の反動から体調を崩したまま兄が惨敗（皐月賞14着・日本ダービー25着）したクラシックシーズンに突入した。
クラシック初戦の皐月賞は、鞍上・岡部幸雄の同期達（花の15期生）が3着まで独占する中、仲間外れのハードバージの13着と完敗。次走のNHK杯は、ラッキールーラなどを相手に初重賞制覇を飾った（因みに、2着は花の15期生が一人・福永洋一鞍上のホリタエンジェル）ものの、優勝騎手インタビューで岡部に『全く自信が無かった』と言わせる程にコズミが酷い状態での勝利であった。結局、悪い状態での無理のツケが本番の日本ダービーに出てしまい、肝心のレースはラッキールーラに雪辱され8着に終わった。何とか体勢を立て直して、当時『残念ダービー』と言われていた日本短波賞に出走するも、クラシック出走権の無い『スーパーカー』マルゼンスキーに直線だけで7馬身離された2着となるのが精一杯だった。
この後休養に入ったプレストウコウは、新たなパートナー・郷原洋行とウマが合ったのか秋を迎えて本格化を見せる。京王杯オータムハンデをTTGの同期カシュウチカラの2着とすると、セントライト記念・京都新聞杯と連勝（しかも、京都新聞杯はレコード勝ち）を収め、単枠指定を受け菊花賞に臨んだ。ところが、両親が短距離血統・レコード勝ちの反動・芦毛馬クラシック未勝利が悪影響を及ぼし、同じく単枠指定を受けたラッキールーラはおろかマーブルペンタスより下の3番人気に過ぎなかった。だが、レースはラッキールーラが伸びを欠くのを尻目に、連勝の勢いを駆って最後の直線でテンメイを4分の3馬身差交わし、前走に続くレコード勝ちを収めた。因みに、負かした相手が名牝の誉れ高いトウメイ（年度代表馬になった関西馬）の息子だったため、関西のスポーツ新聞から『銀髪鬼』と言うありがたく無いニックネームを送られる事となった。
続く有馬記念は、マルゼンスキーが引退したため4歳世代の代表として臨むが、TTGに全く歯が立たず勝ったテンポイントから1秒2離された4着と言う、マルゼンスキーとの間接比較要員（日本短波賞時のマルゼンスキーとのタイム差が、このレースのテンポイントとのタイム差とほぼ同等）扱い的結果に終わった。だが、これら秋の好走が評価され最優秀4歳牡馬を獲得した。
5歳となっての天皇賞(春)は、TTGの最後の生き残りグリーングラス（トウショウボーイは前年の有馬記念を最後に引退、テンポイントは日経新春杯のアクシデントが元で死亡）との一騎打ちという前評判だった。前哨戦のオープン戦に勝ち上り調子だったものの、向こう正面でよもやの鞍ズレのためよもやの競走中止に終わった。
秋は、休み明けで毎日王冠を制したも勢いで望んだ天皇賞(秋)であったが、スタート直後によもやのカンパイ発生。このアクシデントが致命傷となり、暴走気味に逃げ粘りを図ったもののテンメイに半馬身交わされ2着に終わった。
続く有馬記念は、1番人気に推されたもののカネミノブの12着と大敗。レース後球節炎を発症し長期休養に入ったが、球節炎は最後まで完治することはなく、この後一走（毎日王冠4着）したのみで引退、種牡馬入りした。
[編集] 引退後
種牡馬入りしたものの種付け頭数に恵まれず、東京ダービーを制したウインドミルが目立つ程度だった。1990年には、ラッキールーラ・カツトップエースと共に韓国に寄贈され、高陽市の元堂牧場で繋養されることとなった。当地で22頭の産駒を送り出した後、1994年12月30日老齢と失明のため種牡馬能力を失ったと判断され、安楽死処分がとられた。
