ヒラキ (囲碁)
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囲碁において、ヒラキとは、碁盤上の辺の盤端から数えて三線・四線にある石からもうひとつの石が辺に対して平行な一路以上離れた位置にある状態を差す。余り離れすぎても繋がりとして見る意味がないため四路以上の間がある場合はヒラキとは呼ばない。また、石を置いてヒラキの状態にすることを動詞形でヒラくという。
[編集] 概要
一間 二間 三間 ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼┼ ┼●┼●┼┼ ┼●┼┼●┼ ┼●┼┼┼●┼ ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼ ┼┼┼┼┼┼┼ ┷┷┷┷┷┷ ┷┷┷┷┷┷ ┷┷┷┷┷┷┷
石と石の間の交点を数える時は間(けん)という単位を用いるので、左から一間ビラキ(いっけんびらき)、二間ビラキ(にけんびらき)、三間ビラキ(さんげんびらき)という。
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左図のように一つずつ石を繋いでいくよりも、開いた方が速く勢力圏を拡大できる。しかし、開けば開く程、右図のように相手に切られてしまう可能性も高くなる。しかし右図は黒が二子で構えている所に白が一子で乗り込んできたわけで、次が黒番なので1体3の兵力で戦うことが出来ると言う見方も出来る。このようにこのように相手に打ち込ませないようにするか、それとも相手に打ち込ませてその石を攻める事で得を図ろうとするかのどちらを選ぶかが布石の重要な考えになる。
通常、一間では狭すぎ、三間では広すぎるので、二間ビラキが基本とされる。辺に石があり、相手がその石に迫ってきた場合は、二間ビラキをすることで根拠を確保するのが大事とされる。
以上は辺にすでにある石が一子の場合の話で、すでにある石が二子以上の場合は話が変わってくる。
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このように既に石が中央に向かって二子ある場合は(このような状態を立つという)、三間ビラキが普通とされる。このことを二立三析と言い、以下三立四析、四立五析と同じように考えられる。