パウロ・ソウザ

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パウロ・ソウザ（PAULO Manuel Carvalho SOUSA、1970年8月30日 - ）はポルトガル・ヴィゼウ出身の元同国代表のサッカー選手。ポジションは守備的ミッドフィールダー（ボランチ）。

目次 1 少年期 2 プロフェッショナルへ 3 イタリア時代 4 放浪 5 引退 6 所属クラブ 7 獲得タイトル 8 代表戦績

[編集] 少年期

　少年時代にレベセンセスというクラブで本格的にプレーを始める。だが、当時少年パウロはプロのフットボーラーを目指していた訳ではなく、学校の先生を夢見ていた。それでも、彼自身のセンスがその夢を変化させた。チームトップのドリブル力、そしてスピードを持ち、そのスピードを維持するスタミナも兼ね備えていた。そんなパウロは当初、フォワードとして起用されていた。この時、1試合に15得点という離れ業を演じたこともあるという。しかし、特筆すべきは、「Futebol」そのものを理解していたことだった。常にゲーム全体を見据えて、常に敵・味方の動きを把握、ゲームの流れを的確に読むことが出来、ゲームを支配する──そんなセンスが彼には備わっていた。その能力は、ソウザを中盤──よりゲームを支配できるポジションへと移動させた。

[編集] プロフェッショナルへ

　その後、ポルトガルの名門SLベンフィカでプロデビュー。そこで更なる経験をつみ、国内でその名を知らぬ者はいないほどになった。ベンフィカで4シーズンを過ごした後、名門スポルティングCPへ移籍。この2チームでのソウザはとても若手の選手とは思えないような落ち着き払った姿勢でゲームに臨んでいた。しかし、ボールを持つと動きはとても激しく、縦横無尽にフィールドを駆け巡った。そして、24歳のソウザにイタリアの名門、ASローマ、ユヴェントスからのオファーが届いた。

「オファー自体は欧州のいくつかのクラブからあったが、条件的に考えられたのは、ローマとユヴェントスだけだった。両クラブとも私を評価していてくれた。特にローマはとても高い評価をしてくれたのだが、当時のセリエAの状況を考えると、タイトルに近いのはユヴェントスだったんだ」

[編集] イタリア時代

　94/95シーズン、ソウザはビアンコ・ネロを身に纏い、イタリアにその名を席巻した。このシーズンのユーヴェは新監督マルチェロ・リッピのもと超攻撃的布陣を敷いていた。トップにファブリツィオ・ラバネッリ、ジャンルカ・ヴィアリ、“10番”アレッサンドロ・デル・ピエロの3人。中盤の右にコンテ、左にディ・リービオ、DFラインは左からトリチェッリ、コーラー、カレーラ、フェラーラ。そして、ソウザはチームの生命線である中盤の真ん中にポジションをとり、「深い位置からのエレガントなゲームメイク」、「幾何学のパス」などで、優勝に貢献。このチームは守備意識の強い選手が多い為、守備的なチームと思われがちだが、アウェイで11勝（アウェイは全17試合）という異例の数字こそが、攻撃的チームであるという何よりの証左であろう。翌シーズンはチャンピオンズ・リーグを優勝。しかし、96/97シーズンを前にフロントとの確執が表面化し、クラブを放出されてしまう。

[編集] 放浪

　移籍先はドイツ、ボルシア・ドルトムント。95/96シーズンのドイツ・ブンデスリーガ・チャンピオンというのが、せめてもの救いだった。ドルトムントでのスタートは色々とトラブルがあったが、結果としてチームにマッチし、そして、97年5月、パウロ・ソウザはその足と頭脳で自らの名をフットボール史に刻んだ。UEFAチャンピオンズリーグ決勝、ボルシア・ドルトムント対前年度チャンピオン、ユヴェントス。

「私のフットボール人生で最高の瞬間だった」

3-1、圧倒的なスコアでの勝利。異なるクラブで2年連続チャンピオンズリーグ制覇をした、唯一の男となった(当時)。 その後、97/98シーズン途中、インテル・ミラノに移籍するが、慢性的な故障や指揮官の不可解な采配の被害に遭うなどの為に実力を発揮出来ず、パルマACへのレンタル移籍を挟んで、ギリシャ、パナシナイコスに移籍。PAO(パナシナイコスの愛称)の2年連続チャンピオンズ・リーグ1次リーグ突破の原動力となるも、高年俸及び年齢を理由に2001-02シーズン途中で解雇される。その後、リーガ・エスパニョーラ所属RCDエスパニョール・バルセローナへ移籍。

[編集] 引退

　2002年05月13日、2002 FIFAワールドカップのポルトガル代表として選出された。“ゴールデン・ジェネレーション”最後の挑戦は、1勝2敗、総得点6、総失点4のグループ・リーグ敗退に終わる。 　ソウザは、大会前の怪我の影響もあり、一試合も出場せずに、彼のＷ杯も終わりを告げた。

　2002年07月02日午後12時、ジャモールの国立競技場で、引退表明。それも代表引退ではなく、現役引退を表明した。

「私は、プロ・フットボール選手としての引退を正式に発表します」

　引退の原因としては度重なる負傷との戦いに疲れたこと、最近の代表チームで思うような活躍が出来なかったことなどを挙げている。

　余談だが、翌日のスポーツ新聞の記事の最後は大概が次の言葉で締め括られていた。 "Obrigado,Sr.Campeao..."

　その後、ポルトガルで開催されたEURO2004でアドヴァイザリースタッフとして参加、現在はポルトガルU-16代表の監督を務めている(2005年11月現在)。

[編集] 所属クラブ

• SLベンフィカ 89-93 96試合 1ゴール
• スポルティングCP 93-94 39試合 3ゴール
• ユヴェントスFC(イタリア) 94-96 79試合 2ゴール
• ボルシア・ドルトムント(ドイツ) 96-98 36試合 1ゴール
• インテル・ミラノ(イタリア) 98-00 34試合
• パルマAC 2000 10試合 ※シーズン途中レンタル移籍。
• パナシナイコス(ギリシャ) 00-01 10試合(これ以下リーグ戦のみの表示)
• RCDエスパニョール・バルセローナ(スペイン) 01-02 9試合

[編集] 獲得タイトル

• SLベンフィカ--ポルトガル・スーペルリーガ優勝(90/91) ポルトガル・カップ優勝(92/93)
• ユヴェントスFC--セリエA優勝(94/95) イタリア・カップ優勝(94/95) UEFAチャンピオンズリーグ優勝(95/96) 年間最優秀外国人選手(94/95) イタリア・スーパーカップ(95)
• ボルシア・ドルトムント--UEFAチャンピオンズリーグ優勝(96/97) インターコンチネンタルカップ優勝(97年) ドイツスーパーカップ(97)
• ポルトガルU-21--1989年FIFAワールドユース優勝(サウジアラビア大会)

[編集] 代表戦績

• A代表キャップ　51試合得点0(キャプテン1試合)
• ヨーロッパ選手権2回(Euro96イングランド ベスト8 4試合出場。Euro2000ベルギー・オランダ ベスト4 2試合出場)
• ワールド・カップ1回出場(Korea/Japan2002 グループリーグ敗退 出場0）