バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海
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バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 | |
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ジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | ゲームキューブ(GC) |
開発元 | モノリスソフト・トライクレッシェンド |
発売元 | ナムコ (現・バンダイナムコゲームス) |
人数 | 1人用 |
メディア | 光ディスク2枚 |
発売日 | 2003年12月5日(日本国内) |
『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』(バテン・カイトス おわらないつばさとうしなわれたうみ)は、2003年12月5日にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)から発売されたゲームキューブ用RPG。
目次 |
[編集] 概要
開発はモノリスソフトとトライクレッシェンド。ディスク2枚組。幻想的なグラフィックと斬新な戦闘が魅力。
同じくゲームキューブ用ソフトとして、バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子(- はじまりのつばさとかみがみのしし)が2006年2月23日に発売された。 更にニンテンドーDS用にも新作が予定されていたが、企画が膨らんだため、ゲームキューブ版の続編に転向という形で開発中止となった。
テレビCMではミュージシャン・HYDEの曲『SHINING OVER YOU』(アルバム『666』収録)が起用された。
[編集] ストーリー
その昔、長きに渡った邪神との戦に人々は辛くも勝利し、邪神は「エンド・マグナス」と呼ばれるカードに封印されたのだが、大地は邪神の血により荒れ果てた。 そして人々は、生きる希望を果てしない大空に求めた・・・。
人々の背中には、広大な空での永い生活のためか大きな羽が生まれ、それは「こころの翼」と呼ばれている。 現在、世界は幾つかの浮遊大陸とそれらを統治する大小の国家で構成され、争いのない日々が続いていた。 しかしその陰で、マグナス精製などの科学技術を発達させ圧倒的な軍事力を得た帝国アルファルド皇帝ゲルドブレイムは、太古の邪神を封じた「エンド・マグナス」を我が物にしようと企んでいた。
一方、育ての親と弟の仇を追っている主人公カラスは、辺境の地サダル・スウドの月騙しの森でモンスターに襲われ、倒れているところを助けられる。 近くの村ケバルライで目覚めると、カラスに憑いている精霊(プレイヤー)は記憶を失っていた。
[編集] キャラクター
[編集] プレイヤーキャラクター
- カラス(Kalas)
- (声優:鳥海浩輔)18歳(ゲームを進めると19歳になる)
- 世界でも珍しい精霊憑きの青年。生まれつき心の翼を片方しか持たず、飛翔器という機械をつけているが、幼い頃に片羽であることを忌み嫌われ、コンプレックスになっている。帝国アルファルドのジャコモに祖父のゲオルグと弟のフィーを殺され、仇を討つために旅をしている。打算的な性格で、自分の得にならないことや自分が損をすることはしようとしない。人助けなど彼にとって持っての他であるが、周りのメンバーに合わせるため仕方なく行動している。こころの翼は灰色がかった白い鳥の翼で、飛翔器は翼竜の骨格に似せた形。
- 精霊
- プレイヤーはカラスに憑いている精霊である。つまり、「プレイヤー本人」がゲームに参加できる。ゲーム開始時には記憶喪失中という設定である。
- シェラ(Xelha)
- (声優:たかはし智秋)17歳
- 優しいが気丈な心の持ち主。エンド・マグナスを解放しようとしている皇帝ゲルドブレイムの野望を阻止しようと、エンド・マグナスの解放に必要なペンダントを奪い、逃走しているときに農村ケバルライでカラスと出逢う。カラスとは対照的に落ち着いてしっかりとした性格をしており、面倒事を回避したがるカラスをいつもなだめている。ミーマイに懐かれており、常にフードの中にいる。魔法で攻撃し戦う。こころの翼は妖精の羽。
- ギバリ(Gibari)
- (声優:梁田清之)34歳
- 雲の国ディアデムの漁村、ナシラの漁師。彼の漁村では迷信と言ってしまってもよいしきたりが常識となっているが、幼い頃からそれを嫌う彼は他の漁師と衝突し、意見が合わないこともしばしばある。以前は国の騎士団に所属していたが今は辞めている。そのことは誰にも話そうともしないが、続編では詳しい事情が明らかに…。ディアデムの王レイドカーンとは幼なじみで旧知の仲。武器はボートを漕ぐ時に使うパドル。こころの翼はプテラノドンと似た形のもの。
- リュード(Lyude)
- (声優:岸尾大輔)18歳
- 帝国の貴族の家に生まれたエリート兵士。しかし上司の不条理な命令に対して意見を言ってしまうというような正義感の強い性格であるため、それに反感を買われて雲の国ディアデムに特務大使として赴任という、実質的な左遷状態にされてしまう。その後もディアデムを攻める作戦に同行するも帝国軍の卑劣な作戦に不信感を覚え、帝国の目的を阻止しに来たカラス達に協力し、帝国を裏切ってカラス一行に加わる。普段は肩に担ぐ程の巨大な銃で敵を撃ち攻撃するが、ストレスを溜め込む性格である彼は、時折銃で敵を殴ったり銃の推進力を利用したドロップキックを敵に叩き込んだりと間違った使い方をしてストレスを解消している。こころの翼は持っていない。
- サヴィナ(Savyna)
- (声優:浅野まゆみ)25歳
- 滝の村オプでひっそりと暮らす女性。魔物を狩って生計を立てている。無口で、落ち着いた雰囲気を漂わせるが、凶暴なモンスターを格闘技でいとも簡単に倒してしまう姿はただ者ではないことを匂わせる。感情の起伏がほとんど無く、何者にも動じなさそうな印象を与える彼女だが、お化けが苦手だという女性らしい一面も…。ちなみに続編に出演しており、彼女の父親?も登場する。こころの翼は孔雀。
- ミズチ(Mizuti)
- (声優:中山依里子)14歳
- 風変わりな仮面を纏った謎の人物。船に乗って歌いながらカラス達のもとへとやって来た。自らを「ミズチさま」(ミズチ様ではない)と呼び、「正義の味方」と称して「秘密の大作戦」のためにやってきたと本人は言う。独特なしゃべり方と発言内容の不可解さから意味不明な印象を与えるが、重大な使命を背負っている。らしい。物語中で仮面を外すシーンがあるが、その素顔は…?シェラのものとは型の違う古代魔法を使い、手に持ったチャクラムを使って攻撃したりもする。こころの翼は持たないが、魔法で宙に浮くことができる。
[編集] サブキャラクター
- ゲルドブレイム(Geldoblame)
- (声優:茶風林)45歳
- 帝国アルファルドの皇帝。己の権力を行使し、恐怖政治を行う。邪神の強大な力を我が物にしようとエンド・マグナスを捜索し、その復活を目論んでいる。物語中で入れる彼の私室ではおぞましいものが見られる。
- ジャコモ(Giacomo)
- (声優:松本大)33歳
- ゲルドブレイムの忠実な部下で、カラスの家族の命を奪った張本人。皇帝の命でエンド・マグナス捜索の任務についている。大鎌を使い戦う。こころの翼を持たず飛翔器を付けている。
- レイドカーン(Ladekhan)
- (声優:千葉進歩)32歳
- 雲の国ディアデムの国王。文武に優れた名君として、王国の民からも大きな信頼を受けている。幼少のころはギバリの父親に剣術の指導を受けており、ギバリとはそのころからの旧知の仲。
- コレルリ(Corelli)
- (声優:松井菜桜子)17歳
- 緑豊かな国アヌエヌエを治めている女性。妖精導師と呼ばれ、予言の力を持つ。
- カルブレン(Calbren)
- (声優:小山武宏)61歳
- 幻の国ミラを治める大公。9年前に息子夫婦を流行病で亡くし、残った孫のミローディアを溺愛している。
- ミローディア(Mirodia)
- (声優:荒木香恵)15歳
- カルブレンの孫。ミラの民からは、天使のような姫として愛されている。ゲルドブレイムと仲がいい。
- ミーマイ(Meemai)
- 世界各地に点在するグレイゾーンという生物。知能が高い。体のサイズを変えられ、シェラのフードに入る大きさから大の大人を運ぶことができるまでと自由自在。
[編集] ゲーム概要
[編集] マグナス
物体の本質「マグナ・エッセンス」を封印したカードのこと。 バテン・カイトス世界では、誰もがマグナスを持ち、必要に応じ元の形に戻して使用している。 マグナスは時間経過によって変化(新鮮な果物のマグナスが腐った果物のマグナスに変わるなど)することはあっても、捨てない限りは無くなることはない。
[編集] マグナスバトル
バテン・カイトスの戦闘は従来通りのターン制だが、武器攻撃・魔法・防御・回復などの入力はコマンド方式ではなく、マグナスを使ったカード選択式となっている。 キャラクターごとに所持するマグナスを編集しておき、戦闘中は画面下部に表示されたマグナスから一枚ずつ選んでいくことで行動を決定する。 攻撃ターンでは、選んだマグナスのアクションが途切れる前に次のマグナスを選ぶことで、攻撃を繋げることができる。 味方の回復は攻撃ターンのみ行うことができ、その際ターゲット選択を誤ると敵を回復させてしまうので注意が必要である。 また、防御ターンでは敵の攻撃の合間にマグナスを選ぶことで連続した防御が可能になる。
マグナスには「精霊数」と呼ばれる複数の数字が付けられており、ポーカーの要領で数字を揃えると「プライズ」が発生、ダメージ・回復量がアップ(または軽減)する。 ただし、敵の属性やマグナス同士の属性も考えて選ばないと、ダメージを相殺してしまうので、プライズばかりを狙うわけにもいかない。 また、戦闘中に特定のマグナスを組み合わせることで「SPコンボ」が発生し、新しいマグナスが手に入る。
- SPコンボの実例
- 「えび(のマグナス)」+「釣竿」=「鯛」
- 「おにぎり」+「醤油」+「ファイアバースト2」=「焼きおにぎり」
- 「白紙のノート」+「赤青鉛筆」=「落書きノート」
- 他にも数十種類のコンボが存在する。
マグナス選択の制限時間とプライズ・SPコンボの存在により、程よい緊張感の中でスピードと戦略が必要になる爽快な戦闘を楽しむことができる。 ゲームに慣れてくると、スピード感を出すはずの制限時間が逆に長く感じられるようになり、また「全体攻撃」の概念がないため、ザコ戦でも1分以上かかってしまうことがある。 戦闘システムとしてはまだ荒削りながら、全くの新作ということを鑑みれば十分すぎる仕上がりであり、発売が予定されている続編での更なる改良が期待できる。
[編集] グラフィック
戦闘時以外では初期バイオハザードシリーズのように定点カメラ方式が採用されており、2Dと3Dが融合した美麗な映像が楽しめる。
ゲーム起動時に流れるトレーラー風に作られたCGムービーは、カプコンの「鬼武者3」やナムコ「ソウルキャリバーIII」のムービーシーン、映画リターナーのVFXなどを担当した、ROBOTと白組が製作している。
[編集] 音楽
戦闘シーン等のBGMを作曲したのは、スターオーシャンシリーズや、テイルズシリーズも手掛けている桜庭統氏である。
[編集] 製作スタッフ
- エグゼクティヴプロデューサー:杉浦博英
- プロデューサー:野村匡・野口伸二
- ディレクター・アートディレクター:本根康之
- ディレクター・バトル&サウンドプログラム:初芝弘也
- シナリオライター:加藤正人
- ミュージックコンポーザー:桜庭統
- キャラクターデザイナー:日暮央
- オープニングムービープロデューサー:倉澤幹隆