ハッザーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
ハッザーン（חַזָּן chazzān, アシュケナジム式（イディッシュ語） chaz(ə)n, chazon）とは、ヘブライ語の言葉。
ラテン系の言葉で言えばカントル、カンターとなる。「朗詠者」「先唱者 precentor」と訳されることもある。
タルムード時代には、ユダヤ人共同体（ケヒッラー）の中の様々な役職についていう言葉であった。
後の時代に、シナゴーグにおける礼拝の方法が複雑になり、シナゴーグにおける会衆のヘブライ語などに関する知識が明確でなくなるにつれて、トーラーの朗読、祈りにおいて先導の役割を果たすようになり、この語の意味が固定化していく。 近代では専属の歌手を指すようにもなった。 シナゴーグの歌手からオペラなどでも活動する一般の歌手、専門の音楽家が輩出されるようになった。 ハッザーンの歌のことをハッザーヌート חַזָּנוּת （[1]） という。
ユダヤ・ジョークでは時に馬鹿者の代名詞として登場する。
なお、イスラム教（アラビア語）のアザーンとは音も意味も異なる。
また、アラビア語における、都市に倉庫を持ち大量購入・販売により差益を入手しようとした商人、カイロでのトイレの排水方法とは意味が異なり、全く関係が無い（[2] [3]）。
目次 |
[編集] ハッザーンに由来する苗字
- ゼンガー、ジンガー（シンガー） Zynger / Singer
- バース（バス） Bass
- カントール（カントル、カンター） Kantor/Cantor、Kanter、カントロヴィチ Kantorovich
- スピヴァク Spivak/Spiewak、スピヴァコフスキー Spivakovskij
これらの苗字は、祖先がハッザーンであることを示している。
ハッザーンはまたスペインの家系の名前である（[4]）。エレアザル・ハ＝ハザン（[5]）は7世紀ドイツのハッザーン、アブラハム・ベン・ユダ・ハザン（[6]）はヴォリニアの16世紀のハッザーン。
[編集] 関連項目
- ラビ Rabbi
- シッドゥール Siddur
- ユダヤ教の礼拝 Jewish services
- （英語版）カテゴリー：Cantors
- シナゴーグ音楽 Synagogal music
- ユダヤ音楽 Jewish music
- ベンツィオン・ミラー Benzion Miller
- サミュエル・ナウムブール Samuel Naumbourg
- モイシェ・オイシェル Moishe Oysher
- ヨーゼフ・シュミット Joseph Schmidt
- イズレイル・ショア Israel Schorr
- ゲルション・シロタ Gershon Sirota
- ザーロモン・ズルツァー Salomon Sulzer
- リチャード・タッカー Richard Tucker
- ジャン・ピアース Jan Peerce
[編集] 外部リンク
[編集] レコーディング
- Virtual Cantor - Free MP3 recordings of nearly the entire Ashkenazic liturgy.
- Chazzanut Online - a wealth of detailed information and recordings.
- Jewish Music.com
- Cantorial Music Page of Cong. Emunath Israel, NYC - MP3's of Ashkenazic nusach (liturgy) - supplements the Virtual Cantor website
[編集] カントル機関
- The Cantors Assembly (保守派/伝統派)
- American Conference of Cantors (改革派)
- Cantorial Council of America (正統派)
- The Jewish Ministers Cantors Association of America (正統派・保守派・改革派)
 |
このユダヤ教・ユダヤ教徒関連の記事はスタブです。この項目を加筆、訂正などして下さる協力者を求めています。 |
 |
この「ハッザーン」は、音楽に関連した書きかけ項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています。（ポータル 音楽/ウィキプロジェクト 音楽） |
