ディートリヒ・ブクステフーデ

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クラシック音楽

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ディートリヒ・ブクステフーデ（Dietrich Buxtehude, 1637年頃-1707年 5月9日）は、バロック時代の作曲家・オルガニストである。

[編集] 略歴

デンマーク、ヘルシンボリ（現在はスウェーデン領）にて、聖マリア教会の専属オルガニスト、ヨハネス・ブクステフーデの子として生まれる。リューベックの聖マリア教会にて、その娘との婚姻を条件にフランツ・トゥンダー(1614年-1667年)の後継者となった。1668年（トゥンダーの死後）には同教会のオルガニスト兼ヴェルクマイスターに就任、終生その地位をつとめた。「アーベントムジーク」（夕べの音楽）を主催し人気を博した。

若きバッハはブクステフーデの演奏を聞きにリューベックを訪問し、彼の作品から大きな影響を受けた。バッハはそのために、アルンシュタットからリューベックまでの約370kmを徒歩で旅行したというエピソードでも知られる。その際ブクステフーデは娘との婚姻を条件にバッハを後継者に誘った。おなじく彼の元を尋ねたヘンデルにも同様の申し出をしている。

[編集] 作品

ブクステフーデは声楽曲、合奏のためのソナタ、オルガン曲、クラヴィーアのための組曲など多くの作品を残した。中でも注目に値するのはオルガンのための前奏曲とフーガで、即興的なパッセージや重厚な和声などにオルガニストとしての彼の類稀な腕前を窺い知ることができる。

（BuxWVは作品番号）

宗教声楽曲　BuxWV 1-114
世俗声楽曲　BuxWV 115-124
消失した声楽曲（アーベントムジークを含む）　BuxWV 125-135
オルガン自由曲　BuxWV 136-176
オルガンコラール　BuxWV 177-225
クラヴィーア曲　BuxWV 226-251
室内楽曲　BuxWV 252-275
疑作・偽作　BuxWV Anh.1-13

[編集] 参考文献

バロック音楽研究会編『教会カンタータの成立と展開－バロック音楽の諸相』アカデミア・ミュージック、1995年10月 ISBN 4870170639
山下道子「ルネサンス・バロックの作曲家たち17 ディートリヒ・ブクステフーデ」『季刊リコーダー』第54号、全音楽譜出版、1984年4月 ISBN 4119740315
Kerala J. Snyder, Dieterich Buxtehude : Organist in Lübeck, Schirmer Books, 1987.10 ISBN 0028730801
Kerala J. Snyder, Dieterich Buxtehude : Organist in Lübeck, 2nd Revised Edition, University of Rochester Press, 2007.5 (in preparation) ISBN 1580462537
Geoffrey Webber, North German Church Music in the Age of Buxtehude, Oxford University Press, 1996.5 ISBN 019816212X
Arnfried Edler, Friedhelm Krummacher ed., Dietrich Buxtehude und die europäische Musik seiner Zeit : Bericht über das Lübecker Symposion 1987, Bärenreiter, 1990 ISBN 3761809948