ズベン・エル・ゲヌビ

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ズベン・エル・ゲヌビ（Zubenelgenubi,α Lib / alpha Librae）はてんびん座で2番目に明るい恒星（の組）。太陽から約77光年の距離にある。ズベン・エル・ゲヌビは実視連星で、二つの星は231秒（3分51秒）隔たった位置関係にある。二つの星のうち明るい方の恒星は、スペクトル型がA3（白色）、実視等級は2.8、絶対等級は1.1であり、学名はバイエル記号でα² Libとされている。もう一方の恒星は、スペクトル型がF4（うす黄色）で、実視等級は5.2、絶対等級は3.5、学名はα¹ Libである。ズベン・エル・ゲヌビのそばには星図上黄道がとても近いところを通っているため、月（ごくまれに惑星）によるオカルテーション（星食）が起こりやすい。次回ズベン・エル・ゲヌビに食が起こるのは2052年11月10日で、水星によるものである。

[編集] 名称について

ズベン・エル・ゲヌビという名称の元となったのは、アラビア語の الزبن الجنوبي (az-zuban al-janūbiyy)で南の爪を意味する。また別の説でالزبانا الجنوبي （az-zubānā al-ğanūbī、ズバーナー・ジャヌービー）の表記もある。これはてんびん座がつくられる以前、この星がさそり座の領域内にあったことに由来する。また別名のキファ・アウストラリス(Kiffa Australis,Elkhiffa Australis)はアラビア語のキファとラテン語のアウストラリスの合成で、南の（天秤の）皿という意味である。