ストレート・エッジ
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ストレート・エッジ (STRAIGHT EDGE、省略してSxE) とは、「タバコ・ドラッグをしない、酒を飲まない、快楽のためにSEXをしない」という考え方、ライフスタイルのこと。それまでのロックの価値観であった「セックス、ドラッグ、ロックンロール」というものに対するアンチテーゼと捉えられている。
現フガジのイアン・マッケイ(ワシントンD.C.に本拠を置くディスコード・レコード主催者)が最初に提唱したものであることから、ストレート・エッジ思想の発祥の地はワシントンD.C.とされ、ハードコア・パンク・シーンと密接な関係がある。なお、『ストレート・エッジ』という言葉自体は、かつてイアン・マッケイが在籍したバンドマイナー・スレットの曲のタイトルから生まれたものである。
[編集] 起源
イアン・マッケイが当時在籍していたバンド、ティーン・アイドルズが1980年にアメリカ西海岸ツアーを行った際、メンバー全員が未成年であったことを理由にクラブでの演奏を拒否されたことから、クラブオーナーとの妥協案として、店員が彼らにアルコール類を出さないようにバンドメンバーの手の甲に大きくバツ印(×)を書いたことに始まる。
ワシントンD.C.に戻るまで、イアン・マッケイは演奏する先々で、店に未成年が入るのを許可する方法として「未成年の手の甲にバツ印(×)を書く」というやり方を提案し、いくつかのクラブはその方法を取り入れたことから、手の甲のバツ印はアルコールとドラッグに反対するシンボルとなった。当時リリースされたティーン・アイドルズのEP『MINOR DISTURBANCE』には手の甲にバツ印を書いた写真がジャケットとして使用されており、ここからハードコアシーンにおけるストレート・エッジ思想が始まる。
そして、マイナー・スレットにおいてイアン・マッケイが個人的な自己節制のライフスタイルを歌った「STRAIGHT EDGE」と、「OUT OF STEP」の歌詞「DON'T SMOKE, DON'T DRINK, DON'T FUCK」によって、「タバコ・ドラッグをしない、酒を飲まない、快楽のためにSEXをしない」という考え方がストレート・エッジ思想として定着することとなる。
後にこの思想はボストンに波及、1980年代後半にニューヨークで一大ムーヴメントを巻き起こす。
[編集] ストレート・エッジを標榜するバンド
- シック・オブ・イット・オール Sick Of It All
- フガジ Fugazi
- マイナー・スレット Minor Threat
- ユース・オブ・トゥデイ Youth Of Today
- S.S.D. (SOCIETY SYSTEM DECONTROL)