スタートレックV 新たなる未知へ

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『スタートレックV 新たなる未知へ』（Star Trek V: The Final Frontier）は1989年のアメリカ映画。『宇宙大作戦』のレギュラーを中心とした『スタートレック』の映画第5作。

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

[編集] ストーリー

謎のバルカン人サイボックが「神」に会うために人類未踏の地グレートバリアに向かうべく反乱を企てる。宇宙戦艦を手に入れるため地球人、ロミュラン人、クリンゴン人を人質に取り救出に訪れたエンタープライズ号を乗っ取ってしまう。彼はマインドコントロールによる精神的苦痛からの解放よって乗組員達を洗脳し次々に自分の仲間にしてゆくが、カーク、スポック、マッコイたちは辛うじてその誘惑を振り払う。不本意ではあるが、「最後の開拓地宇宙」その最大の謎を解明する航海に出たエンタープライズ号はやがて「神」のいる惑星「シャカリー」に到着したのだが……

[編集] みどころ

洗脳されてゆくクルー達、のちに日本でも有名になるマインドコントロールの恐ろしさが描かれているが、しかしおどろおどろしさではなくむしろユーモラスに描かれている。未来が舞台であるが、地球に自然が残されており、カークらクルーがそこでのキャンプを楽しむ場面がある。また、宗教や人種間の問題などシリーズ全体に流れる人間にとって"普遍的"なものを描いておりストーリー展開も小気味好い。しかし本作はシリーズの中で最も特撮の質が落ちるため不評となってしまった、だが好意的に見るならば、最後の作品という事でTVシリーズの雰囲気を出したと思えなくもない。事実、第6作ではクルーの髪の色や船内の効果音など、さり気なくオリジナルTVシリーズのものが使われている。この作品は英語のサブタイトルのごとくシリーズ最後の作品と宣伝されたが、熱狂的ファンが抗議集会を開くなどの行動に出るなどしたため、結局は6作目が最後の作品として製作されることになった。

[編集] 概要

本作はウィリアム・シャトナー初監督作品である。公開はテレビ番組『新スタートレック』の第2シーズン終盤が放映されている頃で、最初は客足もよかったものの次第に落ち込み、結局売り上げは前作の半分以下になった。ビデオの売り上げによってようやく採算をとり戻したといわれる。

前作『スタートレックIV 故郷への長い道』が大成功をおさめた事により、次回作である本作では出演者のギャラがかなり増額することになり、本作では特殊撮影からILMを外すなどの予算削減措置がとられた。そのためSF映画の命ともいえる特撮の質を落とす事になり結果、 1990年のゴールデンラズベリー賞最低作品賞、最低監督賞、最低主演男優賞を受賞する結果となった。

[編集] キャスト

役名	TV(日本)	俳優
ジェームズ・カーク	カーク船長	ウィリアム・シャトナー
スポック	Mr.スポック	レナード・ニモイ
レナード・マッコイ	Dr.マッコイ	ディフォレスト・ケリー
モンゴメリー・スコット	チャーリー	ジェームズ・ドゥーアン
ウフーラ	ウラ	ニシェル・ニコルズ
ヒカル・スールー	加藤	ジョージ・タケイ
パベル・チェコフ	チェコフ	ウォルター・ケーニッグ
サイボック		ローレンス・ラッキンビル