ゴクウ

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日本の漫画作品

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『ゴクウ』は、寺沢武一の漫画作品。1987年からスコラの漫画雑誌コミックバーガーにて連載された。東映ビデオでOVA化されている。

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

[編集] ストーリー

私立探偵業を営む元刑事の風林寺悟空は、警察時代の同僚が殺されたある事件を追跡中、上層部からストップを掛けられる。忠告を蹴って調査を続けるが、その過程で左目を失い、その経緯を知った謎のグループから、可視光線は元より赤外線・紫外線・エックス線まで感知出来るセンサーを持ち、ファイアーウォールさえ突破して全世界のネットワークにアクセス出来る超小型コンピュータが組み込まれた義眼、そしてその義眼が制御する、衝撃波を発射出来る伸縮自在のスティック“如意棒”を贈られる。“神の目”を手に入れた悟空は、様々な事件の調査解決に乗り出す。

[編集] 登場人物

風林寺悟空（声：松田重治）: 本作の主人公。元刑事であり、現在は探偵。孔雀の催眠によって自殺させられかけたが、自らの左目をナイフで刺し、その激痛で催眠から逃れた。この時何者かによって救われ、神の目と如意棒を与えられた。
矢吹洋子: エピソード「洋子」のヒロインであり、特捜班に所属する警察官。武器商人の白竜幻二を捜査していたが、張の放った「毒蚊」に刺され死亡した。
白竜幻二: 表向きはクラブとカジノを経営する実業家。裏では各国に兵器を売り歩く死の商人であり、人間の吐く息に反応する「毒蚊」、渡り鳥によって媒介する「マイズス菌」などを扱う。
孔雀（ピーコック）: 白竜の部下。孔雀に似た羽を身に纏っており、目を合わせた者を催眠し、意のままに操る能力がある。洋子の同僚である特捜班のメンバーを自殺に見せかけ殺害した他、悟空も同様の手口で殺害しようとした。
張: 白竜の部下。悟空によって倒されるが、死に際に「毒蚊」を放つ。
門間良子: エピソード「良子」のヒロインであり、国防局の特殊工作部隊員。野沢良子と名乗り、悟空に兄・リュウの捜索を依頼した。特殊工作部部長・門間善蔵の養女。善蔵と対峙したリュウをかばい死亡。
リュウ: 善蔵の養子であるが、善蔵の実験に使われ怪物と化した。パワーバリアの能力を持ち、通常の銃弾は通用しない。獣人化現象のため、中和剤を投与しないと人格を維持できなくなっている。善蔵によって出生の秘密を知らされるも、直後に良子と共に殺害された。
門間善蔵: 国防局・特殊工作部部長であり、VIP 護衛用の特殊サイボーグ開発に関わる。リュウの人体実験を元に自らにパワーバリアを備えた。リュウと対峙した際、リュウが良子の母胎を使用し善蔵の細胞から作られたクローンであることを告げた。悟空によって「次元移動ミサイル」を体内に転送され、爆死した。
篠塚レイラ: エピソード「レイラ」のヒロインであり、ロックシンガー。リサに命を狙われており、悟空にボディガードを依頼する。
山神リサ: 地下ロックの女王であり、暴走族・横浜銀鬼のヘッド。自身の曲を盗作したとして、レイラの命を狙う。しかしその正体はレイラのもう一つの人格であり、「紫液丹」の服用によって生み出されたもの。
陳宮: 新宿中華街の漢方薬店店主。「レイラ」に疲労回復薬と称して「紫液丹」を与えるが、その正体は「分裂性幻覚誘発剤」である。「リサ」を客寄せとした地下ロックのコンサートを主催し、そこで麻薬を売りさばいている。コンサートの最中に正気に戻った「レイラ」を追い、殺害しようとするも悟空によって阻止、倒された。
玄奘ゆう子: エピソード「ゆう子」のヒロインであり、東京工科大学で超物理学を専攻する研究者。「天童女」について調査しており、その撮影に成功したことにより命を狙われる。
九鬼洋助: 人工衛星メーカー・九鬼電子工業社長であり、異能者。「ガウス衛星」の打ち上げによって世界制圧を目論むが、悟空によって阻止される。
天童女: 術法者が念によって作り出した神出鬼没のエネルギー体（念魂）。九鬼の夭逝した母親の姿をしている。
ボンバー八神: 女子プロレスの世界チャンピオン。正体は JCIA のエージェントで、九鬼電子工業に潜入し動向を探っていた。窮地に陥った悟空を救う。
水島: JCIA 少佐で、八神の上司。九鬼の調査で殺された部下のうらみを晴らすために、九鬼を狙う。
九鬼主水: 九鬼洋助の祖先であり、異能者の始祖。その精神を子孫に転移することで能力を伝えてきた。
ボニー: エピソード「ボニー」のヒロインであり、「怪鳥ガルーダ」と呼ばれるバイクレーサー。悟空の元恋人だが、3年前に別れた。父ジョージによって極秘文書のマイクロフィルムを託されたが、そのために政府の放った殺し屋に狙われ、レース中に殺害された。
ジョージ・キムボール: ボニーの父親であり、遺伝工学・機械生物学の研究者。細菌兵器の開発に携わっていた。良心の呵責から研究内容を公表しようと政府の極秘文書を持ち出したが、半年前に（おそらくは殺し屋に仕組まれた）飛行機事故によって死亡した。
カサンドラ: アメリカ軍海兵隊所属の突撃部隊「レッド・アマゾネス」元隊長。隊員殺しが発覚し、軍事裁判で死刑となったが、研究中の幽霊遺伝子（ゴーストDNA）の実験体となり、変身能力を獲得して脱走した。沈没した輸送船に積まれていた金塊を狙い、関係者を次々と襲撃したが、隠し場所である火葬場にて悟空と対峙した際、ボイラーで溶解された高温の金を全身に浴びて絶命した。
キャシー・レイン: エピソード「妖女カサンドラ編」のヒロイン。レッド・アマゾネス隊長であり、コードネーム「クイーン」。研究所を脱走したカサンドラを追っていたが、罠に遭い重傷を負う。入院中に襲われ、殺害された。
幸森（こうもり）: 悟空の友人であり、私立探偵。金塊の行方を調査中、カサンドラに殺害された。
権藤敬司: 権藤組組長。金塊を横取りして隠したが、カサンドラに組事務所を襲撃され、殺害された。
山岡エリカ: クラブ歌手であり、権藤の愛人。金塊の隠し場所を知っていたが、カサンドラによって殺害された。
蛭川: 悟空の元同僚であり、警視。
工藤: 蛭川の部下。悟空から入院したキャシーの警護を要請されたが、これを無視して悟空を尾行した。その隙を突かれてカサンドラにキャシーの殺害を許してしまった。