クサリヘビ

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クサリヘビ

界 :	動物界 Animalia
門 :	脊索動物門 Chordata
亜門 :	脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 :	爬虫綱 Reptilia
目 :	トカゲ目 Squamata
亜目 :	ヘビ亜目 Serpentes
科 :	クサリヘビ科 Viperidae

クサリヘビ は、爬虫類有鱗目ヘビ亜目クサリヘビ科に分類されるヘビの総称。広義には、クサリヘビ科全体を指し、狭義では、その中のクサリヘビ亜科を指す。

[編集] 特徴および生態

クサリヘビ科のヘビは、全世界に生息する800-900種ほどの毒蛇のうち、約４分の１を占める。生息する環境は様々で、主だったものは熱帯から亜熱帯に生息するが、温帯や亜寒帯に生息する種もいる。ヨーロッパクサリヘビのように、北緯60度にまで達する種もいる。また、砂漠に適応した種もいる。

大きく分類すると、マムシ亜科とクサリヘビ亜科に分けられる。この二つの違いは、鼻の下に獲物の出す赤外線を感知する装置（ピット）を持つか否かである。マムシ亜科は持っていて、クサリヘビ亜科は持っていない。

クサリヘビ科の特徴としてまず挙げられるのが、三角形の大きな頭である。えらが大きく張っており、その中に大量の毒を溜めているため、コブラ科に対して、一噛みで注入される毒の量は多い。また、体型が太く、模様が網目模様の種が多いため、一見鎖のように見える。そのため、クサリヘビという名がついたのである。

次に挙げられる特徴が、毒牙の長さである。通常2mぐらいの大型種では2-3cmあり、中にはガブーンバイパーのように5cmもある種もある。また、小型のカーペットバイパーでは約5mmで、これはコブラ科の最大種キングコブラの毒牙の長さとほぼ同じである。この長さの影響で、牙が直立した状態では口を閉じることができないため、牙の根元から口の内部に折りたためるようになっている。そして、口を大きく開くと、牙が直立して、毒を獲物に撃ち込めるようになる。そして、口を閉じると、毒牙は自動的に口の内部に折りたたまれる。

最大種は3.5mになるブッシュマスターで、最小種は20cmほどのナマクアヒメアダー。また、ヒガシダイヤガラガラヘビが最も重い毒蛇の記録を持っている。

[編集] 毒

クサリヘビ科のヘビは、全ての種が出血毒という毒を持っている。この毒は、たんぱく質を分解する毒で、その正体は、強力な消化酵素である。噛まれた時の症状は、まず、細胞組織のたんぱく質が分解されるため、患部に激痛と腫れが起こり、痛みは徐々に全身に広がっていく。そして、皮下出血や古傷からの出血、腎機能障害や内臓からの出血、吐き気、血便、血尿などが起こる。また、血管がダメージを受けるため、急激な低血圧などの二次的な被害も起こる。治療には血清が必要であるため、噛まれたら一刻も早く救急搬送してもらう必要がある。