ガンシューティングゲーム
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ガンシューティングゲームとは、銃を模した映像センサー内蔵のコントロール装置を使って遊ぶタイプのコンピュータゲーム。
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[編集] 概要
この種類に分類されるゲームではガン・コントローラーと呼ばれる銃の形をしたコントローラーが使用される。広義のシューティングゲームに分類されるが、一般のシューティングとは異なり「主観視点で銃(および砲)を撃つ」内容になっている。装置が大掛かりになりがちであるため、アーケードゲームに多く見られる。実銃や遊戯銃を使わずとも手軽に射撃を楽しめることから、国内外問わず一定のファンがいる。ゲームマシン一台辺りのインカム率や設置期間も、他ジャンルの作品に比べて高い傾向にある。
ガンコントローラーは、銃口にレンズが組み込まれた光学機器となっており、これによって画面上のどの位置を撃ったかを検出する。初期の頃は引き金を引いて画面を撃つ度に入力判定用のフラッシュ(画面を一瞬、白く塗り潰す)を行い銃の方向を判定していたが、後にゲーム機の処理機能が高速化した事などにより描画点の光量によらない識別を行えるようになり、フラッシュは不要になった。古い物では別の検出方法として、画面の上下左右に赤外線センサーを設け、銃口の向きを測定するものもあった。1990年代頃からは、家庭用ゲーム機用のガンコントローラーが一般に発売され初め、家庭でもガンシューティングゲームが楽しめるようになってきている。
近年では、上記のような走査線方式での検出が不可能な液晶やプラズマ方式のディスプレイが主流になっているため、そのようなディスプレイを持つ筐体に関しては赤外線センサーや傾きを感知するセンサーを利用するなど、他の検出方式で判定が行われている。
このジャンルの概念自体は、既にエレメカの時代から、シュータウェイ(ナムコ、1977年)を始めとする光線銃ゲームによって確立されていた。
[編集] ゲームのタイプ
アーケードゲームにおけるガンシューティングゲームは主に、ガンコントローラーが筐体にケーブルで接続されているタイプと、筐体の可動マウントに直付けされているタイプの2種類が存在している。現在の主流は前者であり、後者は全くと言っていいほど見られなくなっている。
1990年代初頭までは、筐体固定型の直付けタイプが主流であった。このタイプの作品は、弾薬が無制限な(あるいは比較的連射が利く)機関銃を用いており、画面上の敵や背景などを手当たり次第に破壊する事ができる、非常に爽快感溢れる作りになっていた。しかし1992年、『リーサルエンフォーサーズ』(コナミ)の世界的ヒットにより、業界のトレンドは一変。直付け式に比べて自由に動かせるケーブル接続式の拳銃形ガンコントローラーと、画面外を撃つことによる弾薬の補充(リロード)という画期的なシステムが演出するゲームの緊迫感や戦略性が大人気を呼び、これ以降、直付けタイプの作品はほとんど見られなくなってしまった。現在見られるこのジャンルのアーケードゲームは、ほぼ全てがガンコントローラーをケーブル接続するタイプである。(ケーブル式が人気となっている一因には、直付け式に比べて整備が容易であるという、ハードウェア的な理由もあるようである)
アーケードゲームにおけるガンコントローラは、主に昔からある拳銃を模した小型のものと、自動小銃や散弾銃、サブマシンガンといった銃器を模した比較的大型のものの2種類に分かれている(作品によっては、杖や消火用ホースなど変則的な形状のものも存在する)。大型コントローラーは、両手で操作する事を前提として作られており、引き金以外にも一発逆転を狙える特殊攻撃(手榴弾や迫撃砲など)を操作するボタンがあるものが多い。一方拳銃型は、片手でも操作できるよう、引き金以外の操作スイッチを持たないものが多い。
上述のように、現在ではケーブル接続式の作品の方が一般の人気は高いが、直付け式の作品もレゲーファンを中心に、今なお根強い人気を誇っている。
家庭用ゲーム向けのガンコントローラーには拳銃型(ただし自動拳銃よりやや大きいものもある)のものが多いが、ゲーム中の操作を行うため、引金の他にセレクトボタンやスタートボタンなどがついているものが多い。かつて任天堂は、スーパースコープというバズーカ型コントローラーをスーパーファミコン向けに発売したが、その余りの物々しさに国内では発売当初から色物扱いされ、商業的にも成功を収めたとは言い難い結果に終わった(ただし、欧米では人気を得ていた模様)。以降、これに匹敵する大きさの家庭用ガンコントローラーは発売されていない。
[編集] 代表的作品
[編集] ケーブル連結式
- リーサルエンフォーサーズ(コナミ、1992年)
- バーチャコップ(セガ、1994年)
- ガンバレット(ナムコ、1994年)
- 様々なミニゲームを寄せ集めた、バラエティタイプの作品。コミカルにキャラクターやシチュエーション、プレイヤーの腕にあわせた様々な難易度のモードが、初心者からマニアまで幅広い層の人気を集めた。「ガンバァール」「ガンバリィーナ」という続編と、「オバ!キューン」という派生作が存在する。
- タイムクライシス(ナムコ、1996年)
- 銃を撃つだけでなく、足元のペダルを踏むことによって物陰に隠れることもでき、戦略性と臨場感溢れるプレイが楽しめる。2006年現在、本作も含め、タイムクライシスシリーズとして4作(番外編を含めれば7作)がリリースされている。
- ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド(セガ、1998年)
- ザ・警察官(コナミ、2001年)
- プレーヤーの位置を感知するセンサーが設けられており、体を動かすことによって画面内の視点も移動する。これによって、物陰に隠れる等のアクションを行うことができる。続編が1作つくられており、また後述のワールドコンバットと組み合わせたようなシステムのセイギノヒーローという作品もある。
- ワールドコンバット(コナミ、2002年)
- アーケードゲームとしては珍しく、現代のリアルな軍隊と戦争を扱った作品。ストーリーと舞台が変更された続編・ウォートラン トルーパーズも出されている。
- ゴーストスカッド(セガ、2004年)
[編集] 直付け式
- オペレーションウルフ(タイトー、1987年)
- エレメカの射撃ゲーム以降にガンシューティングゲームというジャンルを確立した作品であり、マシンガン式ゲームの走りとも言える。また「ボタン操作による強力な特殊攻撃」という概念も、この作品から生まれた。ファミリーコンピュータとPCエンジンに移植されており、続編に「オペレーションサンダーボルト」「オペレーションウルフ3」「オペレーションタイガー」がある。
- スティールガンナー(ナムコ、1991年)
- 射撃により敵だけでなく背景の建物も破壊できるなど、後のFPSなどでよく使われるようになった「画面に映るもの全てが破壊可能」という演出の走りといえる作品。1992年には続編がリリースされている。
- レールチェイス(セガ、1991年)
- レールの上を走るトロッコを模したシートに乗って、追ってくる敵を倒しながら脱出を図るゲーム。「空中で回転しながら別のレールに移る」といった派手な演出と追われるスリルが、カップルや家族客に受け、デパートなどに多く置かれていた。続編が2作つくられており、1つはジュラシック・パークを題材にした作品になっている。
- スターブレード (ナムコ、1991年)
- 宇宙戦闘機の砲手として戦うガンシューティングゲーム。ブラウン管モニタの画面を凹面鏡で反射させて大画面にした「無限遠投影システム」や、リアルタイムレンダリングの3Dポリゴンを採用したダイナミックな演出が話題を呼んだ。
- ガンブレードN.Y(セガ、1998年)
- 機関銃により空中から襲撃するという展開が特徴的なゲーム。敵がアンドロイドまたはサイボーグで跳ね回るほか倒すと大爆発するなど、派手さも売りだった。「L.A.マシンガンズ」という続編も作られている。マシンガンタイプ作品の事実上の最終作である。
- サイレントスコープ(コナミ、1999年)
- スナイパーライフルを使用し、遠くから敵を狙撃することに主眼を置いた作品。銃座正面にある通常の画面の他に、モデルガンに備え付けられたスコープが拡大画面を映す特殊モニターになっており、細かい動きによって照準が合わせられるようになっている。続編も2作品つくられている。
- ゴルゴ13(ナムコ、1999年)
- 同名劇画のゲーム化作品。サイレントスコープと同じく狙撃をテーマにしているが、内容は様々な課題をクリアするミニゲーム集であり、概要はガンバレットシリーズに近い。サイレントスコープとは異なり、スコープ部にはモニターではなく本物のスナイパースコープが採用されていた。続編が2作品つくられている。