エンジェル伝説
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『エンジェル伝説』（エンジェルでんせつ）は、八木教広が1993年から2000年まで月刊少年ジャンプ（集英社）に連載した少年漫画作品。全15巻。OVA化（1996年12月13日発売）もされた。連載中期からリアル路線の絵柄に変り、日常的な描写と異色なギャグで長期連載を博した。
目次 |
[編集] あらすじ
某県某市碧空町に引っ越してきた北野誠一郎が転入先の碧空高校で恐ろしい容貌ゆえに数多の誤解を受けながら学園生活を送る。
[編集] 登場人物
[編集] 碧空高校生徒編
- 北野誠一郎（きたの せいいちろう）（声優：飛田展男）
- 碧空高校に転校した成績優秀で人柄のいい男子生徒。優しく気弱な性格とは裏腹に、ポマードでビッシリ固めた髪と物凄く薄い眉毛、万年くまで悪魔の様な目つきのせいで学園内では不良と勘違いされ、転校1日目から学校を恐怖に陥れてしまった。本人はあまり自覚していないが、飛び抜けた反射神経と身体能力、及びバネ（脚力）がある。そんな彼の渾身の力を込めた双掌打は激しい衝撃を生み、相手を瞬時に気絶させるほど。焦ると「きえーーーー」と怪人の様に叫ぶ。1年11組。
- 戦績：18勝 1敗 2引分 2無効
- 小磯良子（こいそ りょうこ）（声優：櫻井智）
- 碧空高校の女子生徒。父親が古武術の道場を構えているためとても強い。北野を不良と勘違いし、一度決闘を申し込むが北野の優しさに気づき和解する。後に両想いとなる。1年7組。
- 戦績：13勝 1敗 1引分 1無効
- 黒田清吉（くろだ せいきち）（声優：石井康嗣）
- 碧空高校の男子不良生徒。喧嘩は強いが第1話であっけなく北野の最恐フェイスにひざまづき、北野の押しかけ舎弟になる。いつも2人の舎弟を連れている。やたらと変な勘違いが多い。小磯良子の事が大好き。3年4組。眠れる獅子を起こすと強いのだが、普段は眠っているため弱い。
- 戦績：4勝 13敗（時山、大下と一緒の場合を含む）
- 竹久優二（たけひさ ゆうじ）（声優：津久井教生）
- 第2話で登場。1年11組。停学中に番をはった北野にケンカを申し入れるも、敵わないと判断し、北野の舎弟となった。黒田とは正反対に生真面目で、北野の舎弟になる為にどこまでも彼に尽くす。終盤で北野が不良ではないとわかった後でも、その姿勢は変わらなかった。中学時代には「海千中の暴れん坊」と言われるほどの実力を持っていて、高校に入ってからも北野たちとの闘いを経てさらに強くなっている。仲間内でいうなら、幾乃の不意を突いた裏拳をかわせるほどである。岸田先生に注意を受けてから金髪になった。
- 戦績：11勝 3敗
- 荻須高志（おぎす たかし）
- 碧空高校の転校生。赤い髪をしている。転校日早々に学校をしめようとするが、返り討ちに遭う。黒田を番長、北野をナンバー2と思っている。1年7組。幾乃によく果たし状を出す。色々な格闘技に精通していて、標準以上の強さはあるようだが、周りがさらに強者ばかりなため、いまひとつ実力をアピールできていない。
- 戦績：1勝 8敗
- 白滝幾奶（しらたき いくの）
- 北野を更正する為、父親と共に他校から派遣された格闘美少女。良子と同じく、パワーより技術・スピードを重視するスタイル。転校初日に暴漢騒ぎを起こし、北野や良子を敵視するが、後に北野が不良ではないことが分かり和解する。かなりのクールな少女。北野と良子の仲を認めつつ、「愛人の立場でいい」と冗談か本気か分からない発言がある。ちなみに、本作の作者、八木教広の最新作『クレイモア』の主人公、クレアの原型。1年12組。
- 戦績：9勝（公式） 1敗 2引分
- 平山郁子（ひらやま いくこ）
- 良子の親友。1年7組。幾奶に「ちっこいの」と呼ばれ、黒田からは「小磯良子の友人A」と言われる。作品当初では名前がなかなか公表されなかった。
- 佐伯由美（さえき ゆみ）
- 北野に生徒手帳を拾ってもらうが、誤解から恐怖で逃げ回る。誤解が解け、挨拶を試みるが恐怖で泣き叫ぶ。三者懇談で北野龍一郎（北野の父）に出会い、また泣き叫ぶ。1年11組。
- 樹崎真子（きざき まこ）
- 佐伯由美の親友で明るい感じの女の子。三者懇談の時、北野親子について色々想像を膨らませていた。1年11組。
- 碧空陸上部部長
- マラソン大会で北野とデットヒートを繰り広げゴール直前に転んでしまい優勝を逃した。
- 佐々木（ささき）
- 北野の転校初日に、黒田に北野の身代わりとして連れてかれる。1年11組。
- 西田（にしだ）
- 岸田先生に頭髪の注意を受け、腹を竹刀で突かれた男子。
- 須田（すだ）
- 生徒会長。誰からも好かれていて信頼があるのだが、人気を得るためには手段を選ばない策略家である。北野の脅威を感じ黒田を利用（洗脳）して落としいれようとするが失敗。良子に殴られる。
- 小出（こいで）
- 副生徒会長。須田生徒会長の命令に従う。
- 時山五郎（ときやま ごろう）
- 黒田の舎弟。3年4組。自称「碧空の爆発五郎」。
- 大下次郎（おおした じろう）
- 黒田の舎弟。3年4組。眉毛が濃い方。
[編集] 碧空高校職員、影の七人編
- 校長
- 北野に対し一番敵対している人物。いろんな刺客を送り込む。
- 白石先生（担任）（しらいし）
- 校長に散々言われ泣いている北野を慰めようとするが、顔が怖くてやめる。
- 横山先生（国語）（よこやま）
- 転校してきた北野にダジャレを言うが、北野の笑い顔に恐怖し泣く。
- 山口先生（英語）（やまぐち）
- 板書のスピードが速い。
- 村上先生（体育）（むらかみ）
- 体育の授業中に暴漢（幾乃）が出たため見回りに借り出される。
- 岸田先生（指導員）（きしだ）
- 態度が大きい教師で、生徒から嫌われている。北野とは一方的に因縁がある。
- 岩田先生（指導員）（いわた）
- スキンヘッドの先生。
- 熊谷先生（くまがい）
- サッカーをカモフラージュに利用して北野を倒そうとするが、逆に風邪気味の北野に敗れる。「熊殺し」の異名を持つ。
- 入江先生（いりえ）
- 昔は「碧空町の虎」と呼ばれていたらしい。竹久君を北野だと勘違いし、生徒指導室に北野を呼んだところ「化物ーー」と叫び戦意喪失した。
- 菱田春華（ひしだ はるか）
- 不良更生に純粋に取り組むが、実際の行動とは裏腹に相手を陥れてしまう天性の持ち主。北野を退学直前まで追い込んだが、「記憶に無いことで生徒を退学にしたくない」と、北野の退学を取り消した。
- 白滝元（しらたき はじめ）
- 幾乃の父。北野を倒す目的で赴任したが、北野に敗れ高校に留まることを決心。三者懇談で来た平三と龍一郎と三つ巴になるが敗北。
[編集] 白雲高校生徒編
- 児島猛（こじま たけし）
- 白雲番長。元ボクサー。北野が自分の学校に喧嘩を売ってきたと誤解し、公園に呼び出す。財布を渡したいだけだった北野に倒される。竹久を軽くあしらい、北野を一撃で地面に叩き倒すほどの実力を持つ。
- 速水舟一（はやみ しゅういち）
- 白雲No.2。学校に財布を届けに来た北野に喧嘩を売られていると勘違いする。
- 田辺（生活指導教師）（たなべ）
- 北野と児島たちが揉めているのを止める。ほんの些細な聞き間違いから、身の危険を感じ取り北野から逃げ出す。
[編集] 飛輪高校 生徒編
- 中西（なかにし）
- 飛輪高校番長。額に傷があり、やくざと喧嘩した痕だと言われている。北野と良子が思い出の公園に立ち寄ったところに遭遇。北野軍団と決闘しやぶれる。
- 堅山（かたやま）
- 飛輪高校不良。最初は黒田に絡んでいたが良子にやられる。負けず嫌いでしつこいため良子を狙う。常に木刀を持っている。良子を守りたいという気持ちの北野にやられる。
- 塩田（しおだ）
- 竹久君の中学先輩。北野を普通の生徒だと知っていて狙おうとするが、友情に気づいた竹久君にやられる。
[編集] 近隣の私立高校生徒編
- 鏑木清美（かぶらぎ きよみ）
- 写真部部長。恐慌な写真を求めて、北野のいる碧空高校に侵入。自宅まで付け狙う。北野と戦闘中、トラックに轢かれそうなところを北野に助けてもらう。
- 菊池（きくち）
- 写真部。部長のことが好き。たまに空回りをする。
- 山崎（やまざき）
- 写真部。男子部員の中では顔がよく、鏑木部長に碧空の制服を貸す。
- 野口（のぐち）
- 写真部。メガネをしている。良子と幾乃を捕まえようとして逆にやられる。竹久と同じ海千中学出身。
[編集] ハルフォード家
北野家の目の前に引っ越してきた家族。
- 玲雄・ハルフォード（れお）
- 家族が悪魔（北野）に騙されていると思い込み、幾乃に倒してもらうように頼み込む。ちなみに英語は喋れない。
- 沙南・ハルフォード（さな）
- 北野に百円玉を拾ってもらうが、恐怖で逃げ回り工事現場の穴に落ちた所を北野に助けてもらう。玲雄同様、英語は苦手。
- パパ・ハルフォード
- アメリカ人。日本語の勉強が嫌いなため、変なことわざを使う。
- ママ・ハルフォード
- 普通のお母さんで北野母とも仲良しに。
[編集] 朔風高校生徒編
- 浅井忠次（あさい ちゅうじ）
- 朔風高校の番長。浅井碧（現：北野碧）のいとこ。北野龍一郎に張り手でやられる。
- 浅井碧（あさい みどり）・現：北野碧（きたの みどり）・北野母
- 北野龍一郎に浅井忠次を倒してほしいと頼む。おっとりしていて美人。
[編集] 靑山高校 生徒編
- 北野龍一郎（きたの りゅういちろう）・北野父
- 回りから悪魔番長だと誤解され、よくからまれる。浅井忠次から浅井碧を助ける。現在では普通の会社員だが、体が大きく黒服にサングラス姿なため、息子（誠一郎）の三者懇談でやくざだと誤解され、小磯平三と白滝先生と三つ巴になる。「ごおおおおお」と叫ぶ。なかなかタクシーが拾えなくて困っている。
[編集] その他の人たち
- 大荷物の老人
- 北野初登場で、北野が親切心で手伝おうとするが逃げてしまう。
- 田口守（たぐち まもる）
- 警察官。財布を届けに来た北野を見て、「悪党だ」と叫び発砲。
- ジョギング歴20年のおじさん
- 並走しようとしてきた北野を見て「悪魔に負けてたまるか」とダッシュ。
- ボクサー
- ジョギング中に肉離れを起こした北野を助けようとしたが、顔を見て思わず殴り、立ち去る。
- 鎌の変質者
- 北野が元の学校を転校するときに現れた変質者。北野を見て叫んだところ、警察官が北野を変質者と誤解し、変質者が先生だと誤解されていた。
- 小磯平三（こいそ へいぞう）
- 良子の父。男手ひとつで育てたので良子のことが心配。北野を「悪魔」と呼び、戦いを挑むが敗れる。小磯古武術の師範。奥義は「心臓透し」。ひげ面で体が大きいためやくざだと思われる。北野龍一郎と白滝先生と三つ巴になり敗れる。
- 北野家の空き巣2人
- 頭から流血している北野を見て玄関から逃げようをするところに父と母が帰宅し、囲まれてしまい気絶をする。
- 武田（たけだ）
- ナンパを断られた腹いせに小磯良子に執拗に付きまとう。
- 西田（にしだ）ともう一人
- ナンパを断られた武田の仲間。再度良子に絡んだところに北野が来て敗れる。
- 夢の怪物
- 北野が授業中に見た夢。聖剣で退治するが現実では机を壊すほどの勢いなため、クラスメイトが逃げ出した。
[編集] その他
- 舞台は某県とあるが、白雲高校の番町である児島の定期券には那覇交通と記載されているため、沖縄県とされる（なお、作者の八木教広は沖縄県出身）。
- 登場人物の名前は有名な画家をもじったもの
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