イリ・ハザク自治州
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
イリ・ハザク自治州（イリ・ハザクじちしゅう）は中華人民共和国新疆ウイグル自治区北部の、ハザク族（カザフ）の州級の民族区域自治単位。正式呼称は、中国語で「伊犁哈薩克自治州」である。伊寧市を州都とし、全国で唯一、タルバガタイ（塔城）、アルタイの2地区を管轄する地区級行政単位である。 面積35万平方キロ、人口408万人。うちハザク族が25.5%、漢族が45.2%、ウイグル族が15.9%を占める。自治区の中心部は天山山中のジュンガル盆地である。
[編集] 歴史
唐代には突厥旧属カルルク部の地であり、後にカラハン王朝の領土となった。 1124年、契丹貴族耶律大石がイリのカルルク部を臣服させて西遼を樹立した。 1211年カルルク部はモンゴル帝国の支配下に入り、チャガタイ・ハン国に分封された。 1677年、オイラト・モンゴルのジュンガル部が南下して新疆に入り、イリ地方をその中心とした。 1755年、清朝はジュンガル部との数十年にわたる戦いの後、イリを征服し、1762年には総統伊犁等処将軍（略称、伊犁将軍）を置いた。 イリ将軍が駐在した恵元城は新疆の政治、軍事の中心ともなった。 新中国成立後、1954年にイリ・ハザク自治州が成立。
[編集] 行政区域
- 塔城地区 98824平方キロ、910,000人
- アルタイ地区 118015平方キロ、590,000人
- 伊寧市（グルジャ） 575平方キロ、340,000人
- 奎屯市（クイトゥン） 1036平方キロ、270,000人
- 伊寧県 4684平方キロ、390,000人
- 霍城県 5428平方キロ、340,000人
- 鞏留県（トックツタラ） 4323平方キロ、150,000人
- 新源県 6818平方キロ、280,000人
- 昭蘇県 11111平方キロ、150,000人
- テケス県（特克斯） 7772平方キロ、150,000人
- ニルカ県（尼勒克） 10145平方キロ、150,000人
- チャプチャル・シボ族自治県 4469平方キロ、160,000人
- 新疆生産建設兵団農第4、7，8，9，10師団
[編集] 外部リンク
- 自治州公式サイト（中国語）
