アークトゥルス (ゲーム)
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『アークトゥルス』は、MMORPG『ラグナロクオンライン』の前にGravity社が開発を手掛けたコンピュータRPG。韓国のSonnori社とGravity社が2000年に韓国で発売した作品を、日本では日本ファルコム社が販売権を獲得し、日本語ローカライズした"海外プロデュースシリーズ"の3作目で、2003年6月に日本語版を発売している。
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[編集] 概要
3Dのフィールドに2Dキャラという組み合わせが特長。同様のシステムのラグナロクオンラインでも一部で同じテクスチャが使われている。
[編集] システム
戦闘はリアルタイムではないコマンド式だが、ターン制ではなくキャラごとの速さによってゲージが溜まり満タンになれば行動可能な方式。誰かの順番が来るまでは敵・味方ともにコマンドにしたがって画面上を動き回り、キャラの立ち位置が一定ではなく、範囲攻撃なども立ち位置が影響して、敵の反撃によって技が失敗するなど、一見するとアクションRPGのように見える。フィールドはダンジョンなどと縮尺が変わらない3Dのマップ。この戦闘やフィールドは日本ファルコムの英雄伝説シリーズ(III以降)に似た要素を持つ。
[編集] 登場キャラクター
ラグナロクオンラインのNPCとして、アークトゥルスのシズとマリアが登場している。
[編集] メインキャラクター
- シズ・フレアー 年齢17歳
- 主人公。マヨルカ島のラグニ村に住む少年だが、少女と見間違えんばかりの美しい容姿をしている。穏やかかつ臆病な性格で、幼馴染のマリアには頭が上がらない。母親の墓のある海辺の丘を教会に買収された父に失望し、家を出る。
- 第2章ではシズの絶対悪の性格として登場する。
- マリア・ケーツ 年齢17歳
- シズの幼馴染の少女。ガサツで乱暴者な性格。都会の派手な生活に憧れており、シズを唆して2人で村を抜け出た。玉の輿に乗ることを夢見ており、旅先で出会ったエリュアードに様々なアプローチを仕掛けた。
- 第2章では反政府組織プリセロナに参加する。
- エリュアード・ヴォン・ハインベルグ 年齢26歳
- 多くの首相を輩出してきた共和国の名門ハインベルグ家の嫡男。家柄とその優れた容貌と能力のために社交界では絶対的な人気を誇るも、傲慢な態度のせいか、彼を憎む者もまた多い。祖父である共和国首相に、帝国から流出した魔法の宝石ダラントを手に入れるよう頼まれ、旅に出た。
- 第2章では反政府組織プリセロナに参加する。
- テンジ 年齢39歳
- 帝国軍に追われていたところをシズやエリュアード達に救われ、以後行動を共にする棒術に長けた巨漢。一行の最年長者として、パーティーのまとめ役を請け負っている。
- 本名は「カルル・ペトラルカ」。前帝国の皇帝であったが、内乱に敗れ失脚した。
- セリーヌ 年齢不明
- 帝国の将校。ダラントを探すシズたちの前に何度も現れ、その度に手を貸す謎の少女。
- ウィステン・クロイツェル 年齢28歳(年齢は第2章時のもの)
- 皇帝の指令を受け、ダラントを追う帝国の騎士。セリーヌ配下の騎士で、セリーヌに敬愛の念を抱いている。少々感情的になりやすいものの、その冷静な判断力と真面目な性格なせいもあって、部下からの信頼は厚い。幾度と無く、同じくダラントを追い求めるシズ達の前に立ち塞がる。
- 第2章では反政府組織プリセロナに参加する。
- ピーチ・アルセス 年齢24歳
- キャロット・アルセス 年齢20歳
- 盗賊『アルセス姉妹』の妹でピーチとは義理の姉妹の間柄。姉に比べて大人しく、夢見がちで美男子に弱い。姉と協力して、貴族であるエリュアードから金品を盗もうと目論む。
- アイ・ツァラツストラ 年齢18歳(年齢は第2章時のもの)
- 教会によって異端として弾圧されているグリド教の若い教主で、かつて人々をヴァレンシア大陸に導いたツァラツストラの末裔。寡黙な少女で、あまり感情を面に出さないが内に秘める意志は強い。
- 第2章から登場する。
[編集] サブキャラクター
- デリック・フレアー
- ラグニ村の武器屋を営む、シズの父親。かつて、妻シェラーと共に勇者センクラドに協力した過去を持つ。相当な腕を持った戦士であったらしく、センクラドの信認が厚かった。アークトゥルスの宿命を持つシズを、悪魔の力が宿らないように育てていたが、ヴァレンシア王国枢機卿ビヨルン・リュングスツロムに妻のシェラーを殺されてからは、酒に溺れる毎日を送るようになってしまった。
- シズとマリアが共に村を出てから彼がどうなったかは不明だが、戦争終結後、死亡したようである。
- シェラー・フレアー
- デリックの妻であり、悪魔の子シズを引き取った人物。故人。センクラドが村を去った後、デリック、シズと共に平和な生活を送っていたが、ヴァレンシア王国枢機卿ビヨルン・リュングスツロムによって命を奪われてしまう。
- ラグニ村近くの岬に彼女の墓が建てられている。
- シュー
- ハインベルグ家のメイドとして働いている少女。エリュアードとは腹違いの妹に当たるが、ハインベルグ家に認知された子供ではなく、素性が隠されている。義兄であるエリュアードに好意を寄せている。
- 戦争勃発後は反政府組織プリセロナに参加し、一兵士として戦いに身を投じた。
- ジャック・デ・モレー
- ジアティラに本拠を構える反政府組織プリセロナの指導者で、元共和国の貴族。ネブカドネザルで重傷を負ったエリュアードとマリアを保護した。非常に計算高く、野心のある人物で、対共和国政府、アリシオン帝国との戦いで、一時は大陸全土をほぼ手中に収めた。
- センクラド
- ラグニ村では勇者と呼ばれる人物。人形人間として無限とも言える時を過ごし、現帝国宰相エンペンザとは無二の親友であった。悪魔の子シズを巡ってエンペンザと対立し、彼を抹殺する。(後にエンペンザはエリザベスによって復活させられる)
- 己の信念に基づき、シズを殺そうとするも、協力者であったシュラーの想いに負け、フレアー夫妻にシズを託した。
- その後は医師を束ね、黒死病患者を治療する指導者となる。
- ネブカドネザル崩壊時、グリト教の教主であるアイに付き従い、シズを助け出す。シズの生まれ、アークトゥルスについてなど、過去の真実をシズに告白した後、彼は静かにその活動を停止することになる。
- ダイン・ペトラルカ
- カルルの従兄弟にあたる皇室の親戚。帝国暦724年、帝国のアステラ皇帝が後継ぎもなく崩御した後に次期皇帝の候補として最も注目されていた人物だったが、政権を握っていた西林派の政略によってカルルに帝位を奪われてしまった。以来、いつ殺されてもおかしくない状況の中、カルルの保護の元で命を繋ぎ、息を潜めて暮らしていた。
- そんな中、政治の中心に反対勢力である東城派が出てきたことを良いことに、カルル帝を廃位させて帝国の皇帝となった。
- アイスパイン 年齢不明
- 王国軍に追われているシズとマリアを助けた隠者。シズの魔法の師であり、マリアの剣の師である。東洋の文化に凝っていて、外見や住まいにもその影響が見られる。
- 隠遁生活を行なっていたが、その正体は五星王を束ねる帝国の宰相。本名は「エンペンザ・ラムステイン」。セリーヌやエリザベスの義父でもある。
- ヴィンテルソルグ
- 帝国五星王の一人。光のような早さで抜刀することから「光剣王」と呼ばれる。
- 五星王の事実上のリーダーで、今の五星王は彼の力で作られたと言っても過言ではない。
- シア・ヘドマルク
- 帝国の五星王の一人。「雷撃王」の異名を取る女性。
- 若くて美しい外見とは異なり、悪辣なほどに運が強いことで有名。年齢は外見よりもずっと上だと言われているが、彼女の身の上事情について正確に知る者はいない。
- ダイン皇帝と内縁の関係だという噂もある。
- シャグラ・マルクルンド
- 帝国五星王の一人。炎を扱う技に優れていることから「火蝙蝠王」と呼ばれている。
- 性格が単純な上に乱暴で、五星王の資質が足らないとの話をよく聞くが、彼の圧倒的な力はそんな話を黙らせるほどに強い。
- ダニエル・フレドリックソン
- ナガシュ・アルセス
- 帝国五星王の一人で、ピーチとキャロットの父親。毒を扱う技では右に出る者がいないことから「毒薬王」と呼ばれる。
- 10年以上も千蛛毒功の修練を重ねた結果、体は緑色に変色し、溢れ出る毒気はかなりのものである。現在の五星王の中では、最後に王位を授かった。普通の人と思えない体格と変わった言動のため、多くの人が彼を避けている。
- バイオレット
- 帝国北部の流刑地カイエンルン島に住む少女。流刑に処されたテンジを疎む島民が多い中、テンジを支えつづけた。後にそれは恋心へと代わり、互いに想いを寄せるようになるも、帝位に就いたテンジと離別することに。
- 彼女もまた政争に巻き込まれ、東城派の刺客によって命を奪われてしまう。
- ブリニャル・トリスタン
- カルルがカイエンルンに幽閉されていた時に、彼をコンステルラリウムまで連れて行った帝国の将校で、カルルが廃位する瞬間まで彼を守ってきた忠臣。
- カルルが追い出されてからは共和国へと亡命し、危険な荷物や高価な荷物を運送する仕事をして生きている。
- レーグランツ・ヴォン・ハインベルグ
- エリュアードの弟。ハインベルグ家の一員だが、奇妙で攻撃的な性格のため、彼を慕うものは皆無である。六大老の命令で、親族である首相を殺し、自ら首相になり大陸に戦火を広げた。
- アルブレヒツ・ヴォン・ハインベルグ
- 七人委員会共和国の首相。エリュアードとレーグランツの叔父。
- 六大老が裏から共和国を支配していることを良しとせず、共和国を大老たちの呪縛から解き放とうとするが、逆に六大老の支援を受けたレーグランツによって殺害されてしまう。
- ガイル・マロウィッツ
- 首相の影のように従う首相補佐官で、六大老と首相の関係を知っている唯一の人物。口が堅く、任された仕事を黙ってやり遂げる人物のため、首相が秘密を共有できる唯一の友人でもある。
- エリュアードが旅立ってから、絶え間なく情報と金銭的な援助を重ねる。
- 六大老
- グランツ
- 共和国自由同盟軍所属の中尉。女性の前ではホラを吹くが、いざ戦争がはじまると真っ先に逃げたという噂がある。エリュアードが大嫌いだが、肝心のエリュアードは彼の名前すら覚えていない。
- ハス
- グランツの金魚のふん。グランツと同じく自由同盟軍所属の中尉で、少しどもる癖がある。グランツが世界で最も強いと思っている。
- マティア・ビヤンソン
- 共和国西部の町ペルガモスに住む若者。共和国西部にあるプリセロナ青年団員だった兄の死が東部の陰謀だと信じ込み、兄の仇をとるためにダラントの魔力を使って、700年前に死んだ7人の領主の一人であるアケナトンを復活させた。
- アケナトン
- 過去にウァルケンスヴァルド地域を治めた領主。
- 新世紀暦1255年、混乱に乗じ大陸乃西部を治めていた領主達を集め、七人委員会なるものを構成し、初代大統領になる。以後、8年に決められた自分の任期を無理に延長させようと憲法改正を進め、他の領主達と摩擦を起こした。そのため、アシリオン帝国の支援を受けて政治権力の掌握を図るようになる。
- しかし、帝国との連携を他の6人の領主に察知され、戦争を起こすが敗北。6領主との戦いに敗れたアケナトンは帝国暦15年、ウァルケンスヴァルド城に監禁され、獄死した。
- 初当選での任期8年、再任8年、そして3年間の内戦を含めて、延べ19年の長期執権として記録に残された。以後、共和国は内閣制を導入し、首相を選出することになる。
- ラビア・シュピーゲル
- 共和国国境の町メルヘムの北側で牧場を経営している女性。手のかかる牧場仕事を女手一つで切り盛りしており、町の人から「しっかりしている」と評されている。過去に男性問題で心に傷を負い、年頃であるにも関わらず、結婚もしないまま一人暮らしをしているという噂がある。
- ジェラード・マギン
- 針術に一生を捧げる医術人。著書には「針術の神髄」がある。
- 若いころに医学的な挑戦を何度も受けたことが原因で、灸術師ピーター・コールマンとは仲が悪い。以来、数十年にも及ぶ不毛な戦いとなり、現在も続いている。
- ピーター・コールマン
- 共和国の港町アンスヴェルスで一生を灸術だけに捧げてきた医術人。著書には「実践! 灸術活用」がある。
- 同じ地域で活動する針師ジェラード・マギンと仲が悪いが、実は若い頃の恋慕が数十年も続いたあげく、本来の目的から大きくずれ変質した、お年寄り特有の底意地の悪い癖のようなものである。
- グランデ
- 共和国南部の港町アンスヴェルスの大富豪。骨董品集めが趣味らしく、その収集範囲は大陸全土に及ぶ。秘宝ダラントを入手し、その力に見入られ、一時魔物に取り憑かれてしまうが、シズ達によって助けられる。
- 事件解決後は、資金援助をしてくれたり、旅の話を聞きたがったりと、見かけと異なる一面を持つ。
- ベアマン
- グリド教の教主ジオ・ツァラツストラが生きていた当時は、グリド教のNo.2だった人物。野心深い人物で、ジオ・ツァラツストラの死後、グリド教の教主になるため、隠していた牙を現した。教主の世襲制を苦々しく思っており、ジオの娘・アイの存在を快く思っていない。
- 非常に強力な火の魔法使いで、グリド教の聖典「アベスタ」を持っている。また、「白髪魔人」の異名を持つ共和国出身の剣客アクセル・ルディ・ペールを側に置いている。
- アクセル・ルディ・ペール
- 「白髪魔人」と呼ばれる、共和国出身の白い長髪の男。ベアマンに付き従い、彼の野望を叶えさせるために多くの手助けをする。長剣の使い手で、優れた剣術を兼ね備えている。
- アロン・エミル
- 政府軍所属の将校。念力を使う超能力者で、プリセロナ陣営に大きな損害を与えた。子供の頃は超能力者という理由だけで蔑視されながら育てられた。
- クスコ・エミルという名前の妹がいる。
- クスコ・エミル
- 政府軍所属の将校。アロン・エミルの妹。兄と同じく超能力を持っており、その力で人形を操る。超能力者という理由だけで蔑視されながら育てられた。子供の頃から同じ苦しみを味わってきた兄に好意を持っている。
- アビタース・ヘリテッジ
- ビヨルン・リュングスツロム
- 南ヴァレンシア王国の枢機卿。大病を患った国王に代わり、王国の政務を司っている。
- しかし、その正体は悪魔に魂を売り渡した外道。国王を喰らい、シズの母シェラーを殺し、聖都バアラでは重税を課し、国民を苦しめている。
- 魔女エリザベスと共に、『黙示録』預言の成就を目論み、「絶対善」であるシズの肉体を生贄に捧げようとした。
- エリザベス・バソリー
- アングラマイニュの司祭を名乗る黒いドレスに身を包んだ魔女。「新世紀の注視者たち」という異端集団を率いている。
- 巷では自分の若さと美貌が衰えるのを恐れ処女から血を絞り、血液風呂に入ったという怖い噂が流れている。
- スティアン・アルスタード
- ベリア半島に拠点を構える盗賊団の頭目。魔女エリザベスに従い、サルディスから若い娘を誘拐していた。