アルトクラリネット

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アルトクラリネット(alto clarinet)は、クラリネットの同属楽器。変ホ調(in E♭)の移調楽器で、バセットホルンの代用としてヘ調(in Ｆ)の楽器も作られている。I.ミュラーやH.グレンザーによって発明され、アドルフ・サックスによって楽器の改良がなされた。

アルトクラリネットは、ソプラノクラリネットとバスクラリネットの中間サイズで、木製もしくはプラスチック製のまっすぐな管体と、金属製の曲がったネックとベル部分からなっている。キーシステムは低いミ♭(E♭)のキーが追加されている他はソプラノクラリネットと同じように作られており、基本的に同じ運指で演奏することができる。アルトクラリネットを演奏する際の指間隔は、ソプラノクラリネットはもちろん、よりサイズの大きいバスクラリネットよりも広く、これがこの楽器の難しさの一因となっている。また、管の長さに対して内径が狭いため「鳴らす」ことは音響構造上難しいが、これは楽器の個性であるともいえる。

アルトクラリネットはオーケストラには使われておらず、おもに吹奏楽やクラリネットアンサンブルなどで使われている。吹奏楽における役割は、大きく次の3つである。