さよなら、クロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
さよなら、クロは、松岡錠司監督、妻夫木聡主演で、2003年にシネカノンが配給した日本映画。
長野県松本市を舞台に、身寄りのない犬が迷い込んだ高校の生徒や職員と繰り広げた心温まる交流を実話に基づき描いた物語である。サブタイトルは、「世界一幸せな犬の物語」。
目次 |
[編集] あらすじ
昭和30年代半ばの長野県松本市。
身寄りのないメス犬「クロ」は、迷い込んだ高校の生徒である木村亮介（妻夫木聡）が登校途中に自らの弁当を与えたことをきっかけに木村になつく。
その頃、学校の文化祭で出し物の準備をしていたときに、木村は出し物に使う作り物の「犬」を壊してしまう。そこに、「クロ」があらわれて、文化祭の出し物に参加し、学校に住み着くようになる。
その後は用務員に世話をしてもらいながら職員会議に出席、授業の見回りや夜間警備にも同行するなど名実ともに「もう一人の職員」となる。雪子がクラスメート・孝二の死のショックから自殺しようとしたのを止めに入ったのもクロだった。
それから10年後。毎朝牛乳配達をしている生徒･森下賢治（妹思いだが学校では喧嘩っ早い）はクロの生んだ子犬を飼っている。森下は同級生の矢部とよくトラブルを起こしていた。喧嘩の現場を草間教頭とクロに見られてしまう森下。
一方、亮介は東京の大学を卒業後、住宅街の動物病院の獣医師となっていた。雪子は高校卒業後、地元の役場につとめる公務員となっていた。
ある日、同級生の結婚式のため帰郷した際、母校にも立ち寄る。だが、そこでクロの異変に気づき、地元の動物病院に連れて行く。その結果、クロは「手術が必要」と診断された。
それを知った在校生は募金活動に立ち上がる。その過程の中で森下も生活態度を改め、大学の夜間部に通うことを決意するが…。
4800人の青春を見守ってきたクロの実話を元に、生徒や教職員との心温まる交流を描いた。
[編集] キャスト
[編集] クロが学校に住み着き始めたころの生徒
[編集] 住み着き始めてから10年後の生徒
- 森下賢治 - 金井勇太
- 矢部
[編集] 教職員・その他
- 三枝昭吾 - 田辺誠一
- 草間敏（数学担当・10年後は教頭） - 塩見三省
- 結城えり（養護教諭） - 余貴美子
- 牧野校長（10年後／クロの葬儀で弔辞を読む） - 渡辺美佐子
- 大河内徳次郎 - 井川比佐志
ほか
[編集] スタッフ
- 監督:松岡錠司
- プロデューサー:雨宮有三郎、神成文雄、鈴木一美
- 原作:藤岡改造（元長野県松本深志高等学校国語科教諭）「職員会議に出た犬・クロ」（郷土出版社 ISBN 4876633886）
- 脚本:松岡錠司、平松恵美子、石川勝己
[編集] 主題歌
- 「青春の影」（財津和夫）
[編集] その他
この物語は、長野県松本市にある松本深志高等学校で実際にあった話をもとに構成されている。撮影は深志高校をはじめとする長野県内の学校等を用いて行われ、撮影当時、深志高校に在籍していた生徒や職員もエキストラ出演している。
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 映画関連のスタブ項目 | 日本の映画作品 | 2003年の映画
